見えないけれどあるんだよ、と思ったら、ないのかも
一昨日の記事で書き漏らしたことがある。
NHKのテレビ番組『ブラタモリ』の富士山スペシャルを見ているときのこと。
富士山のできかたについての小山先生の説明を聞いていたムスメたちが、驚いて言った。
「ウチの下には、プレートがないってこと?」
見えないけれど(地下だから)あるはずと思っていたフィリピン海プレートが、実際にはないのかもしれない。
4年前の「なゐの国」という記事に載せた図を再録する。この図は、「伊豆半島ジオパーク」に掲載されているもので、日本列島を構成するプレートの境界と火山(赤い点)を示している。
伊豆半島はもともとフィリピン海プレート上の海底火山群だった。
フィリピン海プレートの移動に伴って、本州を構成するアムールプレート(ユーラシアプレート)とオホーツクプレート(北米プレート)にぶつかり、乗り上げて陸地(半島)になった。
……というのが従来の説明だったが、じつはフィリピン海プレートは陸のプレートの下にそのままスルリと潜り込んでいるわけではなく、左右に(東西に)裂けているらしいのだ。
次の図は、内閣府防災情報「第1章 富士山の山としての特性」からの引用である。
フィリピン海プレートがグレーで示されていて、その深さを等高線で表している。
フィリピン海プレートは伊豆半島の北で裂けていることがわかる。
ウチのあたりでは、ユーラシアプレートの下にフィリピン海プレートがあると思っていたが、フィリピン海プレートはなくて、裂け目となっている。
フィリピン海プレートの下には、東から太平洋プレートが沈み込んでいる。
地下深く沈み込んだ太平洋プレートから染み出した水によりマントル(固体)の融点が下がり、マグマ(液体)となって上昇する。
そのマグマが、フィリピン海プレートの裂け目あたりの地下、15kmくらいの深さに大きなマグマ溜りを作っているらしい。
富士山の特徴として、玄武岩質のマグマであることと、短期間に大量の溶岩を噴出したことが挙げられる。
この特徴が、フィリピン海プレートの裂け目にマグマ溜りがあることで、説明できるのだそうだ。
昨年11月28日に香貫山に登ったときの写真を見てみよう。
富士山の手前に愛鷹山、その手前に広がる沼津市街。
このあたりが、フィリピン海プレートの裂け目の上にあたる。
先ほどの図に、富士山と愛鷹山、香貫山の位置を書き入れてみた。
香貫山はちょうど、フィリピン海プレートが沈み込み、裂け始めるあたりのようだ。
富士山も愛鷹山も、裂け目のマグマ溜まりからの噴出物でできた山だ。
沼津市街の地質は河川堆積物や火山灰だが、その地下にプレート境界があるのだろうか。
香貫山から南方向には、伊豆半島の山々や、沼津アルプス(海底火山の名残が隆起したもの)が眺められる。
この景色はほぼすべてフィリピン海プレートの上の地形である。
うーむ。
フィリピン海プレートの裂け目の上、巨大なマグマ溜まりができるあたりに住んでいると思うと、ちょっとお尻がムズムズして落ち着かないぞ。































