クラウゼヴィッツの『戦争論』を読んだ
130年の観測史上最も遅い富士山初冠雪が発表されたが、沼津市からは、雲に阻まれて見えなかった。
その富士山が見えるはずの方角で、モズが高鳴きしていた。
さて、昨日クラウゼヴィッツの『戦争論』を読了した。
もちろん、難解で(かつ退屈で)挫折する人が多いという全訳を読了したわけではない。
要所要所を抜き出して翻訳したという『縮訳版 戦争論』である(威張るところではない)。
原著はナポレオン戦争後のプロイセンの軍人が書いた本であるから、現代の戦争には適用できないことも多いなぁ、と思った。
海戦についてはまったく、ゲリラ戦については一言二言しか触れられていないし。
その一方、ロシアのウクライナ侵攻については当てはまるように思われるところも多かった。
反対に、イスラエルのガザ攻撃は、クラウゼヴィッツの想定する戦争ではないと感じた。
縮訳版とは言え、410ページあるのでそれなりの覚悟を持って読む必要がある。
1日に1〜2時間ずつ読み進めて、1週間かかった。
そんなに時間が取れない、根性もない、という人は、巻末の解説と、その前の第8篇「作戦計画」を読むだけでも、クラウゼヴィッツの言わんとしていることが読み取れるかもしれない。
そして、なぜ現代、19世紀の著作を読む意義があるのか、という疑問の答えも得られるだろう。
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