尾状突起をどうやって動かしているのか?
金木犀(キンモクセイ)の花も終わり、桂(カツラ)の黄葉が始まった。
庭で咲いている花はローズマリーと抱葉荒地花笠(ダキバアレチハナガサ)くらいになった。
そのダキバアレチハナガサにウラナミシジミが蜜を吸いにやってくる。
翅の色は茶色っぽいが、構造色で青く光る。
角度によってはミドリシジミ類のような緑色にも見える。
動画を撮ってみた。手ブレ補正機構が効いているので、花がゆらゆら揺れているのは手ブレではなく風のせいである。
さて、ウラナミシジミの後翅には触角のような尾状突起がある。よく見ると、この尾状突起をうにょうにょと動かしている。
昆虫は触角や付属肢(あし)、翅(はね)を筋肉で動かす。昆虫の成虫を解剖すると、胸の中は付属肢を動かす筋肉と翅を動かす筋肉でぎっしりである。
だが、尾状突起の部分には、筋肉はないはずである。そこで、うにょうにょと動かすには、体液(血液)の圧力変化を使っているのだろう。
チョウの口はストロー状で蜜などの液体を吸うことに適した構造になっている。この口も普段はゼンマイのように巻いているが、体液の圧力を使って伸ばして蜜を吸う。
尾状突起も同様に体液を移動させて動かしているのだと思うが、いまのところ未確認である。どういう気分のときにうにょうにょさせるのかも、わからない。
秋の庭先で発見した、ちょっとした疑問である。