三島溶岩流末端を歩いて出勤
先週木曜日の朝、歩いて出勤した。
組織変更・人事異動に伴う歓送迎会があるので、車での出勤を見合わせたのである。
富士山初冠雪の朝、もうちょっと眺めの良いポイントから撮れば良かったのだが、会社への最短経路から外れてちょっと戻ることになるので諦めた。
上の写真の手前の壁の下は放水路で、100メートルほど先(写真右側)で狩野川の支流、黄瀬川へと注ぐ。
黄瀬川は御殿場から裾野、長泉、沼津へと流れる間、その川底はほぼ富士山の溶岩である。
鮎壺の滝公園の吊り橋で沼津から長泉へと黄瀬川を渡る。
鮎壺の滝の段差は、10万年前の三島溶岩流の末端である。
考えてみれば、ワシの通勤経路はほぼ三島溶岩流の末端に沿っている。
エクストリーム出勤ならぬ溶岩ストリーム出勤である。
これから数十年のうちには、再び富士山か噴火するのではないかと聞く。
十年後か、来年か、明日か、それはわからない。
富士山が噴火したら、一週間から一ヶ月でここまで溶岩がやってくるとハザードマップに書いてある。
そうなったら出勤するのは難しいなぁ。
いや、出勤どころではないか。
溶岩がやってくるまでの間、何をしたら良いのか。
……なんてことを考えてながら歩いた。
40分ほど歩いて三島駅到着。
三島の駅前でも、溶岩流が観察できる。
上の写真でも、溶岩流の断面が見えている。
それどころか、溶岩の中を火山ガスが通り抜けた痕跡であるところの風穴すらある。
上の写真の左の大きな松の根元がその風穴の入口だが、一般公開されていない。
このあたりが溶岩流に見舞われるようなことがあったら本当に大事(おおごと)だが、ありえないとは言えない。
富士山の噴火は数百年に1回だそうだ。
次の1回が自分の生きているうちにない、というほうに賭けるほど、ワシは楽観的ではない。
だからといって引きこもるわけには行かないので、今日も富士山を眺めながら出勤するのだ。
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