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2007/07/20

地震と自衛隊と原発と選挙

16日(月)、祝日だったが出社してシステム仕様書を書いていると、画面が揺れたように感じた。
おや? めまいかな? と思ったのだが、ディスプレイの脇に置いたコーヒーの液面も揺れている。

「地震だ。震度2」
「まためまいを起こしたかと思ったよ」
「震源はどこだろう?」
そんなことを近くの席の人と話してから、Webでニュース速報を見てびっくりした。

中越地方で最大震度6強の地震。

震災に遭われた方にはお見舞い申し上げます。
私は手伝いに行けませんが、こういうときこそ、源泉徴収でごっそり持って行かれている税金が、有効に、思いやりをもって使われることを願っています。

さて、こういうときに出動する自衛隊には好感を持てる。
(「敵」であっても)人を殺すより、人を助けるほうが良いよねぇ。
いっそ、国際貢献も可能な災害救助隊として技術を磨き、戦闘機や戦車は廃棄しちゃえばいいのに。
まぁ、海外では治安の悪いところもあるから、自衛のための小火器くらいは必要かも知れないが(訓練は必要だが、使わないに越したことはない)。

で、倒壊した家屋などで救助に当たる自衛隊員を見ていて思ったこと。
戦争じゃないんだから、迷彩服を着ている必要はないだろうに?
むしろ、二次災害で埋まっちゃったり、土石流に巻き込まれたりしたとき、発見されやすいように、レスキューと同じようにエマージェンジー・オレンジの服を着ていたほうが良い。

ぜひ、迷彩服から「目立つ服」に衣替えして、ついでに災害救助隊に衣替えしたほうがいいよ。
納税者として、そう思うよ。

税金といえば、国策として建設・維持されている原発は、またもや地震で稼動停止だ。
科学的に考えて原子力は「安全な」電力供給源と思えないし、発電設備と電力消費地が離れていることや、電力会社が大規模発電にこだわることに疑問を感じている。
今回の地震と原発に関しては、活断層を過小評価していたのではないかという疑惑があるそうだ。

まさか、とは思うが……最初に「原発建設ありき」で、活断層の調査結果をわざと過小評価したのではあるまいね。
決まり文句を使えば、「御用学者による捏造」というやつである。

どうも、大規模な利権のからむ建設事業については、(決まり文句で悪いけど)腹黒い政治屋とか天下り先のことばかり考えている官僚とか金儲けに魂を売った企業人とかが関係しているのではないか、とか思ってしまうのだ。
ワシの思い過ごしなら、良いんだけどね。

そんなこんなで、今度の選挙で誰に投票するかで悩んでいる。
「多数決は民主的である」なんてことを公言している連中には絶対に票を入れたくない。
もちろん、小学校で習うとおり、民主主義で重要なのは「少数意見の尊重」であり、「じゅうぶんな話し合いによる合意」である。

イヤほんと、参議院も小選挙区制になって、衆議院との差がなくなって存在意義がわかんなくなっちゃったよねぇ。
それに加えて、まったく悪い制度だと思うのが「比例代表制」だ。
ワシは徒党を組むのが嫌いだし、考え方の違う人を無理矢理ひとまとめにしようとするのは間違っていると思うので、政党政治というものに懐疑的だ。
だから、比例代表でどこに投票するか、非常に悩むのだ。
前回の選挙では、考え方がいちばん近いと思ったグループに投票したのだが、「得票数はそこそこだったのに、落選」という結果だった。
与党の何とか言う青年(最初は議員パスに率直に驚いたりしてたのに、古株の議員に叱られて与党の党員らしくなっちゃったヤツ)よりも得票数が多かったのになぁ。

「本当に無所属」の人を応援したい場合、どうすりゃいいんだ? この国では。
まず投票制度を、「コイツは絶対にイヤ」というほうにシフトしてはどうだろう?

このアイデア、実際に検討されているらしい。
2007年6月12日の朝日新聞朝刊記事に、フランス大統領選挙の折の実験が紹介されていた。
「非常によい」から「失格」までの6段階で評価する、という方法で、現実の投票結果とは違う結果となった。
現実の投票では4位だったルペンは、実験では最下位だった。
「右翼のルペンだけは絶対にイヤ」と思う人が多かった結果だろう。

「当選させたい人」を選ぶ選挙では、民意が反映されないのではないか、と考えているのは、ワシだけではないのだねぇ。

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