『もやしもん2』を読んだ
石川雅之『もやしもん2』(講談社イブニングKC)を読んだ。
以前に感想を書いた『もやしもん』の続巻である。
菌をめぐるドタバタに、日本酒のウンチクと妙な学園祭(と言っていいのかどうか?)と媚薬がからむ。
媚薬の話が出てきたときには、いよいよ青年コミックの本性を発揮して、ウチのムスメたちには見せられない世界に突入か、と思ったら、(以下ネタバレになるので自粛)。
さて、某農大のサークル棟にあるUFO研では、インフルエンザが蔓延していた。
そしてなぜか、栄養として卵をとるための鶏と、癒しのための豚を部屋の中で飼っていた。
生物学系の学生、OBなら、ここでピンと来なければならない。
『もやしもん2』の中でも、UFO件の部長にして樹ゼミのゼミ生、武藤葵が気付き、防疫班(そういう部隊が待機している大学って、かえって心配な気もする)を呼んだ。
鳥インフルエンザは、豚を媒介することで、ヒトに感染するように変異するのだ(「ウイルスは恐怖の対象か」)。
エピソードとしては地味だけど、菌マンガの真骨頂を発揮している、と思った。
あとは、ヘリコバクター・ピロリが脱走して加わったコロニーが、あっさり壊滅したときの、菌たちのつぶやきがよかった。
そうしてかもされた雑巾から、また妙なる香りが漂い、胞子が舞うわけだ。
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