2024/04/20

一服峠・袴腰岳往復(愛鷹山〜位牌岳稜線)

4月19日(金)、気になっていた一服(いっぷく)峠と袴腰(はかまこし)岳に登った。
昨年11月に愛鷹山に登ったとき、位牌岳への稜線のブナ林が気持ちよさそうだなぁと思ったのだ。

結果、ブナ林の稜線散歩も良かったが、富士山の眺めもなかなかのものだった。
ただし、登り降りがけっこうキツかった。

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一服峠からの眺めについては、また後で書く。

袴腰岳は門池公園のあたりからも愛鷹山の向こうにちらりと見える。
愛鷹山から位牌岳までの稜線は、池の平展望公園からよく見える。
袴腰岳と一服峠はちょっとわかりにくいが。

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さて、家を出るのが少し遅くなって、水神社の駐車場に車を駐めて、林道を歩き始めたのが10時20分頃。

ヤマザクラは満開から散り始めの時期で、木々が芽吹き始めていた。

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11時15分、一服峠への登り口に到着。
これまで3回素通りしたハシゴを登る。

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しばらく伐開地の間の尾根道を登る。
やがて大きく崩壊した斜面の上に出る。
山道の幅は靴の幅しかない。

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足元は危ういが、ここからの眺望は良い。

遠く箱根や三島の町並みの手前に、池の平展望公園から位牌岳に至る稜線が見える。

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崩壊地から少し登るとブナ林に入る。
標高は1000mくらいだ。

ここで昼食にした。
今回はカップラーメンではなく、熱湯を入れるだけのノンカップ麺である。
湯を沸かしたコッヘルにノンカップ麺を入れて3分待つと、アルミのコッヘルが放熱するため少し冷めてしまう。
普通に袋麺を作ったほうがよいかもね。

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崩壊地のあたりにもシカの足跡やヌタ場があったが、このあたりはシカの気配が濃い。

緑色の濃い亜高木は馬酔木(アセビ)、低木は深山樒(ミヤマシキミ)が目立った。
どちらも有毒植物で、シカが忌避する。

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一服峠までの登路はけっこう長く、崩壊地の上部から1時間超かかる。

けもの道と登山道が紛らわしいところもあって、なかなか道のりがはかどらないが、ブナ林の雰囲気はよい。

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枯死したブナの巨木もあり、超巨大なサルノコシカケ(硬質のキノコ)が生えている株もあった。
こうなると猿の腰掛というより天狗の腰掛けである。

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南北に伸びる稜線上の一服峠には、東側のブナ林の斜面から到達する。
西側は位牌岳の爆裂火口につながる急斜面なので、足元から急激に落ち込んでいる。

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一服峠からは、越前岳越しに富士山が見えた。
ウチのあたりから見るよりもはるかに大きく見えるので、ちょっとびっくりした。

越前岳の手前には、鋸岳の岩峰の連なりが見える。
いったいどうやって縦走すればよいのか、見当がつかないような鋭い峰々だが、現在通行禁止となっている。

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一服峠からどのルートで水神社まで戻るか、ちょっと考えた。

位牌岳へ向かって行き、つるべ落としの滝のほうへ降りるか。

愛鷹山へ向かい、昨年11月のコースから降りるか。

登り始めが遅かったので、もう13時40分。
袴腰岳まで往復し、来た道を戻るのがよさそうだ。

一服峠から南へ20分、袴腰岳に到着。

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一服峠と袴腰岳の間の稜線はアップダウンも比較的少なく、明るく開けたブナ林の中なので、大変気分がよい。

一服峠までの登りでバテていなければ、ヘラヘラ笑いながら走っていたかもしれない。

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ちょうど豆桜(マメザクラ、フジザクラ)が咲き始めたところで、稜線をわたる風に揺れていた。

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日が傾きかけ、風も冷たくなったかなと感じる15時に一服峠に戻り、だらだらと下る。
16時20分に林道まで降り、水神社に着いたのは17時になろうとするところだった。

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2024/04/12

沼津アルプス完全踏破!

先月、鷲頭山から大平山を歩き、沼津アルプスを「ほぼ」踏破したと書いた。
「ほぼ」というのは、香貫山と徳倉山の間の横山に登っていないからだ(詳細については「追記」参照)。

「ほぼ」のままでは気分がよくないので、暑くなり藪が繁り虫が出る前に、香貫山から横山を経由して徳倉山まで歩こうと考えた。
うまくすれば、桜の花を見ながら歩けるかな、と思い、昨日4月11日に実行した。

10時15分、香貫山の麓の中瀬駐車場から登山開始。
10時半頃、稜線の新桜台に着いたが、桜は満開を過ぎて散りかけていた。

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八重坂峠へと下り、横山へと登り返す。
急坂が続き、ロープ場もある。
高齢者が沼津アルプスを歩くには、トレッキングポールと作業手袋は必須である。

11時25分、横山の山頂着。

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横山からまたロープを伝って下る。
登ったり降りたり、この繰り返しはけっこう足に来るが、自分を追い込むにはよいかもしれない。

次の写真は横山峠の手前の尾根上の道で見つけた立浪草(タツナミソウ)。

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正午前に横山峠を通過して、徳倉山へと至る鎖場に取り掛かる。

徳倉山の山頂に着いたのは12時20分。
山頂の芝生の広場の周囲は木々に囲まれていて、わずかな隙間から愛鷹山が見えた。
残念ながら富士山は雲の中。

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例によってガスストーブで湯を沸かしてカップラーメンを食べる。
食べながらこの先のルートを考えた。

徳倉山から香貫台(海側)へ下って終了、という手もあったが、どうせなら志下坂峠か志下峠まで行ってみようと思った。
24年前の家族登山の際、志下坂峠と志下峠のどちらから下山したのか忘れてしまったので、志下坂峠〜志下山〜志下峠の間が未踏だったら嫌だなぁ、とも思ったからだ(今日確認したら、志下峠から下山していた)。

徳倉山から(またまた)ロープ場を下り、香貫台分岐を過ぎた尾根道に、機関銃台座跡があった。
太平洋戦争末期に、駿河湾上空から北上する米軍機に対抗するためのものだそうだ。

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東京をはじめ本土各地を空爆するためにやってきたアメリカの爆撃機は、富士山を目標にしていたというから、ちょうどこの上空を飛んでいたのだろう。
「跡」といっても直径3メートルから5メートルくらいの穴が空いているだけだった。
ここに、戦艦などに積んでいたのと同様の旋回式の対空砲火を設置したのだろうか。

徳倉山と南隣の山は、合わせて「象山」と呼ばれている。
沼津アルプスの東側の清水町のほうから見たとき、徳倉山が象の頭、南隣の山が象の背中のように見えるからだそうだ。

象の背中のあたりの尾根道は歩きやすく快適である。
椎(シイ)・樫(カシ)の林に桜(サクラ)が混じり、道の上には樟(クス)の葉や桜の花びらが散り敷かれていている。

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志下坂峠へと下る急な斜面に、蛍葛(ホタルカズラ)が咲いていた。

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千金岩とペンキで書かれた岩のあたりでは、目の前に鷲巣山が聳え立つ。

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この先しばらく、稜線の道からは鷲頭山と奥駿河湾がよく見えた。

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14時、志下山着。
山頂の桜は葉桜になりかかっていた。
対岸は静岡市〜富士市のあたり。

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稜線の薄(ススキ)の間に咲いていた姫萩(ヒメハギ)。

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稜線は凝灰角礫岩(見た目はコンクリートに似ている)やそれが風化した赤土だが、ところどころ安山岩の板状節理が見られる。
次の写真は志下峠手前のピークのあたりの板状節理。

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14時20分、志下峠に到着。
ここ2年のうちに、ここに立つのは4回目である(プラス、24年前に1回立っている)。

志下峠からは沢沿いに下ったが、苔が生えていて滑りやすく、1回尻もちをついた。

14時45分、登山口着。
登山靴の紐を緩め、トレッキングポールをザックに括り付けて、アスファルトの道を歩き出す。
香貫山の駐車場は遠いなぁ、バスに乗って市役所の辺まで行こうかと思ったが、国道の横断歩道で信号待ちしていたら、目の前をバスが通過していった。

諦めて、海岸に出たのは15時。
島郷海水浴場からは、愛鷹山越しに富士山が見えた。

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御用邸記念公園と学習院遊泳場の間で海岸から離れて国道を渡り、沼津アルプストンネル入口、沼津工業高校、八重坂峠、清掃プラントの横を通って香貫山の麓の中瀬駐車場に着いたのは16時20分。

【教訓1】
やはりアスファルトやコンクリートの上を1時間半歩くのはキツイ。
駐車場所をよく考えてループになるようなルートを考えるか、バスなどの公共交通を利用することを考えたほうがよい。

【教訓2】
健脚の若者なら、沼津アルプスを(奥沼津アルプスを含めて)1日で踏破することも可能だろう。
しかし、中高年は無理せず、二分割ないし三分割するほうがよいだろう。

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2024/04/09

必要と無駄

今日は朝から低気圧と前線の通貨に伴い激しい雨風。
満開の桜の花も散ってしまうだろうか。

次の写真は日曜日(7日)の渡戸川放水路沿いの桜並木。

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渡戸川放水路は門池公園の縁を流れている。
ソメイヨシノの花も散り始め、護岸のブロックが花びらで斑模様になっている。

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桜の季節にはいつも思うのだが、こんなにたくさんの花を咲かせることに、メリットはあるのだろうか。
もちろん、人間の経済的/心理的メリットの話ではなく、桜の生理学的/生態学的/進化的なメリットのことだが。

たくさんの花を咲かせるには、資源とエネルギーが必要だ。
その資源(細胞を構成する炭水化物やタンパク質や脂質)と貯蔵エネルギー(炭水化物)は、前年の秋までに準備しておかなくてはならない。
そして、春になったらエネルギーを使って水を吸い上げ、花芽の細胞を膨らませて、花を開かせる。
花粉を作り、蜜も作る。

その花粉や蜜を目当てに虫や鳥(メジロやヒヨドリ)がやってくる。
虫や鳥は、花粉や蜜を摂っているとき、花粉を媒介する(雄しべの花粉を雌しべに付けている)。

花は受粉の結果、種子と果実を作ることによって繁殖できる。
そこで、桜はたくさんの花をつけることによって、たくさんの種子を作り、ばら撒いている……のだろうか?

しかし、ソメイヨシノなどの園芸品種は、実生(種子から発芽した苗木)ではなく挿し木で殖やす。
ヤマザクラなどの野生種はともかく、園芸品種の桜には、たくさんの花を咲かせるメリットはあるのだろうか?

ひょっとすると、たくさんの花を咲かせることにより、人間に世話をさせ、殖やさせているのか?
だとすると、人間が滅んだら、園芸品種は絶滅するのだろうなぁ、などと考えた。

ソメイヨシノなどの園芸品種ほどではないにしろ、ヤマザクラやフジザクラなどの野生種も、まぁけっこうな数の花を咲かせる。
これらの花がすべて果実になるわけではないし、種子がすべて発芽するわけでもない。
ましてや、発芽した後、花を咲かせるまでに成長する苗木はごくわずかだ。

生物というやつは、必要を大きく上回る「無駄」を生産することで、40億年、なんとか生き延びてきたのだろう。

さて、公園からちょっと外れた竹林の縁で、木苺の花を見かけた。
これは多分ニガイチゴで、今月末か来月の始めには、赤い果実をつけるだろう。

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そこから10メートルほど離れたところにも木苺の花が。
花びらの大きさや葉の形から、これはニガイチゴではないなぁ、と思ったが、手持ちの図鑑では同定できなかった。

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Google レンズを試すと、カジイチゴとかモミジイチゴとかいった検索結果が出てきた。
しかし、カジイチゴなら葉がもっと大きいはずだし、モミジイチゴなら花は下向きに咲くはずだ。

まぁ、木苺は葉や花よりも果実のほうが、その色や形、大きさ、味から区別しやすい(個人の感想です)。

今月末か来月始めまで待って、果実を見て(食べて)解決したいと思っている。

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2024/04/05

ブラタモリなき週末

裏金議員は党の処分じゃなくて議員辞職するべきなのに、とか、川勝知事が辞任したらリニア新幹線が通るわけじゃないだろ、とか、まあこの一週間にあったことについて書こうかなぁと思ったことは色々あるが……。
まぁ、やめておこう。

晴れた日が少ないので散歩の記録もあまりない。
3月15日に新芽の状態で発見したウラシマソウが、花を咲かせていたことくらいか。

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雨で庭仕事もできない日には、レゴでテンセグリティ構造を作ってみたりした。
なかなか安定した構造にならないので、もう少し研究というか、試行錯誤する必要がありそうだ。

さて、先月でブラタモリが終了したので、「土曜日の夜は19時半までに夕食の食卓についてテレビを見なくては」という強制力がなくなった。

タモリが行くところ地震などの災害が起こると言われたりしたが、訪問先は地形に特徴があるところだから、当然、断層や火山があり、災害の発生頻度が高い。

実際のところ日本各地のどこでも、いつでも、災害は起こりうる。
なんといっても、日本は四つのプレートの境界に位置する、特殊な地域なのだから。

今週、台湾でマグニチュード7超の地震があった。
台湾もまた、二つのプレートの境界に位置する特殊な地域なのだった。

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2024/04/01

植物由来成分の逆襲

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近所の公園でもようやくソメイヨシノが咲き始めた。
植物の発芽や開花が相次ぐ季節となった。

さて、エイプリルフールネタとして、次のようなものを考えた。

最新サプリメント情報!

ダイエットに最適なソラニン!
肌を劇的に変化させるウルシオール!
ときめきのアルカロイド!
植物由来成分だから安心です‼

小林製薬のサプリメントで死亡者が出ているので不謹慎だとは思ったが、以前からサプリメントとか機能性表示食品とか「植物だから安全です」とかいった「体に良さそう」みたいなモノが好きではないのである。

小林製薬の紅麹サプリメントからは、本来は含まれないはずのプベルル酸が検出されたという。
プベルル酸はアオカビ類が生産する有機化合物で、ペニシリンのような抗生物質の類と考えればよかろう(初めて聞いた物質名なので、後ほど詳しく調べようと思う)。

もちろん、プベルル酸が腎障害から死に至る被害の原因物質かどうかは、まだわかっていない。
……なんていうことを報道しているニュースショーのCMが、機能性表示食品だったりするから、そっちのほうが不謹慎な気がする。

なお、プベルル酸にしろペニシリンにしろ、植物由来成分ではない
コウジカビもアオカビも、菌類だから植物ではないからだ。

昭和の古い教育では、生物は動物と植物の二つの界(キングダム)に分けていたが、現在では五つかそれ以上の界に分ける(細胞の構造などの着目点によって、界の数は異なる)。
割とわかりやすいホイッタカー/マーギュリスの5界説によれば、モネラ(細菌など)、原生生物(アメーバなど)、菌類(カビ・キノコ)、動物、植物、という分類になる。

無機物から有機物を合成する能力をもつ植物に対し、植物の生産した有機物を利用して生きてるという点において、菌類と動物は近い関係と言えるだろう。
昭和の教育を受けた人は、カビやキノコは植物ではない、ということを再確認しておくと、余生が豊かになるかもよ。

植物が生産する有毒成分には、菌類や動物に「食われる」ことを防ぐ機能がある。
菌類が生産する有毒成分(抗生物質)には、他の菌類や細菌類や動物に「食われる」ことを防ぐ機能がある。

植物由来、または菌類由来の成分には、このような有毒な物質が含まれているわけだから、「植物由来成分だから安全です」とか「自然由来成分で安心」とか言う宣伝文句はである。

こういう嘘は「エイプリルフール!」と言って済ませられるものではないよね。

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2024/03/22

鷲頭山から大平山まで歩いた

昨日21日、よく晴れているので山に登ることにした。
今週末から来週にかけて雨の日が続くらしいこともあり、今のうちに「春浅い山」を歩きたかったのだ。

1月末に日守山から大平山まで、奥沼津アルプスを歩いた
沼津アルプスの起点の香貫山はしょっちゅう(こんを伴って)歩いたし、徳倉山から志下峠までは24年前に家族で歩いている。
そこで、大平山と鷲頭山の間を歩けば、沼津アルプスを(ほぼ)踏破することとなる。

ということで、鷲頭山から大平山へと歩くことにした。

10時に家を出て、10時半に中将姫自然公園に車を止めて登り始めた。
海を見たいと思ったので、馬込峠で稜線に出るルートを登った。
11時に馬籠峠到着。

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沢沿いのコースだったが、最後はロープに頼っての直登である。
上の写真で道標に「大平御前帰」と指されているほうだが、上から見るとただの斜面である。
ちなみに、「御前帰」は「ごぜがえり」と読むらしい。
このあたりは難しい読みの地名が多いのだ。

稜線の道は快適で、駿河湾の眺めが良い。
駿河湾越しに、南に伊豆半島、西に静岡市方面の海岸線や山並みが見える。
「き★らら展望台」という看板が立っていたが、なんと読めばよいのかわからない。

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11時15分志下峠、11時25分中将宮を経て、11時40分小鷲頭山到着。
途中急なロープ場があったが、昨年も登っているので、キツイことはキツイが、何とかなった。

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5分ほど休憩して、駿河湾や富士山を眺めた。

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12時、鷲頭山到着。
途中風が強くて寒かったので、昼飯をどこで摂ろうかと悩んでいたのだが、山頂に付いた途端に風が止んだ。

そこで、48年前に大学の生協で買ったコッヘルを取り出し、40年くらい前に買ったガスストーブで湯を沸かした。
20年くらい放置していたのに、ちゃんと使えた。

アウトドア用品というか山道具は長持ちするので、買い替え需要というものが少ない。
コロナ禍に伴うキャンプブームが一段落したら、アウトドア用品メーカーの売上が激減したというニュースを読んだが、それも当然だよなぁ、と思った。

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2月末で賞味期限の切れたシーフードヌードルと、チーズかまぼことカルパスの昼食。
やはり寒い季節は温かい食事に限る。
1月の大平山では、冷めた缶コーヒーとクラッカーの昼食だったので、寒くて侘しかった。
近隣の山なら、ガスストーブくらいの追加の装備は大した重さではないので、今後も携行しようと思った。

ただし、今回使ったガスカートリッジはもう生産されていないので、在庫のガスを使い切ったら、ガスストーブの買い替えを考えなくてはならないかもなぁ。

12時半、鷲頭山山頂を出発して多比峠まで急下降し、大平山への稜線に立ったのは13時。
ここからしばらく岩尾根で、南側はウバメガシの林になっている。

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ウバメガシの幹は、日光が当たる側は白っぽく見え、影は極端に暗い。
そのため、写真に撮るとやたらとコントラストが強くなって、わかりにくい写真になってしまう。

稜線の道は火成岩(凝灰角礫岩や安山岩質の板状節理)でゴツゴツしていて、歩きにくい。
そこに木の根がからんでいて、躓いて転びそうになることもあった。
沼津アルプスを歩くのに、トレッキングポールと手袋は必須である。

次の写真は岩尾根の道から鷲頭山を振り返ってみたところ。

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痩せ尾根の両側は樹林だが、林の途切れたところでは、北に富士山や箱根、三島方面の街や田畑が見える。

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南には、江浦湾と淡島、その向こうの内浦湾が見える。
その向こうの稜線は達磨山だろう。

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13時30分に多比口峠を経て、大平山への上りに入る。

13時45分、大平山に到着。

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単独行の同年輩の女性と、やはり同年輩かちょっと下くらいの女性四人のパーティーに会った。
馬込峠のあたりで会った女性二人、中将宮で会った同年男性二人を含め、この日山で会った九人はすべて中高年だったことになる。
ま、平日だしね。

ちょっと休憩して14時に下山開始、14時40分に大平多比口の集落に着いた。
ここから集落の縁の道を歩いて15時に御前帰の駐車場に戻った。

昨年4月末に鷲頭山に登ったときは春も盛りで、ウグイスやクロツグミが競うように囀り、フジが花盛りで賑やかな山旅だった。
今回はようやく木の芽が動き出したところで、ウグイスも試しに囀っている様子。
稜線のサクラもまだ咲かず、たまにヤブツバキの花が道に落ちている程度。
とても静かな山旅であった。

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2024/03/15

早春の戦慄

早春である。
辛夷(コブシ)の花が盛りを過ぎようとしている。

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土筆(ツクシ:スギナの胞子葉)も出てきた。

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ちょっと珍しい、というか見たことがある人が少ないであろう浦島草(ウラシマソウ)の芽。

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1枚しかない大きな葉(緑色)と花の包葉(紫色)が同時に出てくるのだね。

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菜の花も咲いていた。

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アブラナだと思うが、特定できなかった。

野生化してこんもり茂っているもんだから……。

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さて、ここで今回の表題の話。
こんな長閑(のどか)な早春の風景のどこが「戦慄」なのか?

今日、沼津市の広報と同時に戸別に配布された「沼津市富士山火山防災マップ」を見て、戦慄したのである。

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この記事の写真を撮った範囲はすべて、第5次避難対策エリアと第6次避難対策エリアに含まれる。
富士山が噴火し、最大級の溶岩流が流れ来るとしたら、24時間から57日のうちに到達する可能性があるのだ。

富士山からの溶岩は、黄瀬川沿いに流れ下り、かつての三島溶岩流の末端、鮎壺の滝へは18時間から24時間で到達するようだ。
そして黄瀬川から周囲へと流れる範囲を広げていく。
家も畑も林も、高温の溶岩流に呑み込まれ、焼き尽くされる。
まさに戦慄の事態である。

ウチのあたりは第5次避難対策エリアなので、24時間から7日以内に溶岩流が到達する。
火山灰も降り積もるだろうから、車での避難はできない。
噴火後24時間のうちに、情報収集してどうやってどこへ逃げるか、考えなくてはならない。

菜の花の写真を撮ったあたりは国道246号バイパスに近く、ちょっと小高いところだが、第6次避難対策エリアなので、7日から57日のうちに溶岩流が到達する。
富士山が噴火したら、より高いところへ、より高いところへと避難(移動)を強いられることになるのだろうか。

しかし、移動することのできない植物は、溶岩流に呑まれてすべて死滅する。
それでも数十年後には、溶岩流に呑まれなかった地域から飛来した胞子や種子によって、植生が復活するだろう。

そう考えると、核攻撃や原発事故に較べれば、復活への道筋が見えるだけ、富士山の噴火のほうがはるかにマシな災害のように思えてくるなぁ。

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2024/02/29

「ほとけのざ」だらけの早春

2月29日、たまたま閏日の今日、玄関ドアの交換工事。
冬は結露、夏は(開けられないので)風通しが悪いことに悩まされてきたドアを、断熱・通風対応のドアに交換中。
効果の程は、この冬と夏を越えてみないとわからないが。
ドアクローザーの動作が変になってバタンと勢いよく閉まったり、油が漏れたり、鍵が閉めにくくなったり等々、あれこれあった不具合も解消されることになる。

さて一昨日、快晴で雪を冠った富士山と愛鷹山がよく見えたが、用事がいろいろあって山歩きはできず。

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庭ではホトケノザが咲き始めた。
葉にも花にも蕾にも、短い毛がぽやぽやと生えていて可愛らしい。
茎が長く伸びると邪魔くさいし、うどんこ病で枯れることもあるので、鑑賞に耐えるのは早春のうちだけである。

茎の上部では、向かい合って付いた葉が重なっていて、仏の座、つまり蓮華座に見えることからホトケノザという。

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しかし、このシソ科オドリコソウ属のホトケノザは、春の七草の「ほとけのざ」ではない。
ホトケノザは茎の筋が固くて、食えたものではない(儂は食ったことがあるのだ)。

春の七草の「ほとけのざ」は、キク科ヤブタビラコ属のコオニタビラコ(子鬼田平子)である。

コオニタビラコを「ほとけのざ」と呼ぶのは、地べたに広がった葉を蓮華座に見立てたことによる。

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じつは、この写真は「タビラコ」ではあるが、コオニタビラコではない。
果実ができてから確認しないと確定できないが、おそらくキク科オニタビラコ属のオニタビラコ(鬼田平子)である。
コオニタビラコは無毛で果実にとげがあるが、オニタビラコは茎や葉に毛が生えていて、果実には冠毛がある。

地べたに葉を広げて冬を越す「ロゼット葉」を持ち、そこから茎を伸ばして花を咲かせるという生活形態は、どちらの「タビラコ」にも共通している。
だったらどっちも「ほとけのざ」だよなぁと思ったが、それを言うと、ユウゲショウ(上の写真のオニタビラコの左右のロゼット)もタンポポもハルジオンもノゲシもキュウリグサも、みんな「ほとけのざ」になってしまうから、早春の庭は「ほとけのざ」だらけなのである。

続きを読む "「ほとけのざ」だらけの早春"

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2024/01/26

香貫山低山散歩

昨日のこと。
快晴なので布団を干していたら、愛鷹山の向こうの富士山が白くて綺麗なので、香貫山から写真を撮ってみようと考えた。

風呂掃除を終えて10時過ぎに家を出て、車で15分で登山口に到着。
展望台まで往復して、正午過ぎに帰宅。
気軽に散歩気分で低山歩きができることは、地方都市に住んでいることのいちばんの利点かもしれない。

さて、展望台からの眺めはこんな具合だった。
沼津市街を挟んで愛鷹山の向こうに、六合目(宝永火口のあたり)から上の富士山を望むことができた。

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海も明るい碧色だった。
冬型の気圧配置のため風が強く、凍えてしまった。

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この季節だから花はないだろうと思っていたら、冬桜花(トウオウカ)という冬咲きの桜が咲いていた。

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カラ混群(冬に見られるシジュウカラやコゲラ、メジロなどの群れ)が雑木林の枝先を移動しているのを見かけた。
カラ混群が過ぎていった後に、ヤマガラの群れに囲まれた。
何を考えているのか、望遠レンズのピントが合わないくらい近くの枝に留まり、頭をかすめて飛んでいった個体もいた。

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香貫山にはクマはいないがイノシシがいるので、注意を促す看板が立っている。

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その看板のすぐ近くに、イノシシが掘り返した跡や足跡があるのだから、説得力があるねぇ。

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2023/12/24

葉のような茎

年末年始の混雑を避けて、カミさんと上のムスメと一緒に先週実家を訪れた。
両親が(かなり年老いたが)それなりに元気そうなので安心した。

母が変な植物がある、葉の裏に花のようなものが付いているのだけど、これは何だろうと持ってきたのがコレ。

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葉の中ほどに花が咲く植物といえば思いつくのはハナイカダだが、ハナイカダなら葉は薄くて鋸歯(葉の縁のギザギザ)があるはずだ。
それにハナイカダの花は葉の表側(上面)に咲く。

この植物は葉が非常に厚く、葉の両面の表面の造りが似通っているようだ。
その点では裸子植物のナギのようだが、花は裸子植物らしくない。
儂のこういう知識は国内の野生植物に限られるから、こういうとき通用しないなぁと思う。

上のムスメが Google レンズで調べたところ、ユリ科のルスカス(Ruscus hypophyllum(ルスクス・ヒポフィルム))のようだった。

なぜ花が葉の中ほどに付いているかというと、この葉のように見えるものがじつは茎だからだ。
陸上植物の体制(体の造り)には規則性があって、葉に花が咲くことはない。
花は必ず茎の先か、茎の付け根に咲く。
写真をよく見ると、花から太い茎に向けてはっきりとした軸があることがわかるだろう。

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茎が薄く広がって葉のように見える植物には、ウチワサボテンなどがある。
ウチワサボテンの場合、葉は細い針のようになっていて、葉からの蒸散を抑えるという乾燥への適応である。

地中海原産のルスカスも乾燥への適応なのだろうか。
ちなみにルスカスの葉は薄く小さく退化していて、もはや痕跡のようになっている。

Ruscus 属にはナギイカダと呼ばれるものもある(Ruscus aculeatus)。
この名前のナギは、第一印象で Ruscus と似ているように思ったナギだ。
ナギは、裸子植物らしくない裸子植物である。
次の写真は門池公園の弁天島のナギの大木で、樹形からしてマツやスギやヒノキとは大きく違う。

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ナギの葉は茎の変形ではなく、幅広の葉である。

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実もマツ(松ぼっくり)やスギのような球果とは異なり、被子植物の果実に似ている。

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