愛鷹山・つるべ落としの滝往復
台風10号は熱帯低気圧となって過ぎ去ったが、各地に突風と大雨の被害をもたらした。
ウチのあたり(静岡県東部)は台風から遠く離れているのに、アウターバンドの雨雲が次々と押し寄せ、かなりの雨が降った。
雨がやんで二日後の昨日(9月5日)、愛鷹山のつるべ落としの滝まで登った。
つるべ落としの滝は、渇水期には消えてしまうことから別名「まぼろしの滝」という。
愛鷹山は火山なので、愛鷹山に降った雨は火山灰や火砕堆積物を抜けて地下へ浸透してしまう。
そのため、豊富な水が流れる沢は、雨の直後しか見ることができない(この話は何回か書いてるな……)。
大雨の二日後の晴天は、絶好の山歩き日和なのである。
被災した方々には申し訳ないが、明日は我が身、楽しめるときには楽しませてもらおう、と思っている。
ということで、部屋と風呂の掃除をしてから支度を整え、9時半に自宅を出発、10時に水神社駐車場着。
林道を歩いて(崩れた箇所をユンボで補修している横を抜け)、つるべ落としの滝登山口に10時45分到着。
スマートフォンで記録代わりの写真を撮っていたら、上空を大きな猛禽類が飛んでいる(次の写真の左上の黒い点)。
慌てて OM-5 を取り出し、撮影し拡大してみたら、クマタカだった。
この林道の先、一服峠への登山口に至るあたりでも、クマタカを見かけたことがある。
7月18日に黒岳に登ったときにも、林の上をピィピィ鳴きながら飛ぶ猛禽がいた(クマタカかどうかはわからない)。
愛鷹山には、クマタカのような大型の猛禽はどれくらい棲んでいるのだろう。
山道の荒れ方は思ったよりも酷くなくて、念のため持って行ったノコギリも、1回しか使わなかった。
雨の後には倒木で道を塞がれることも多いのだが、今回は倒木よりも水量が多くて、沢を渡りにくいことが多かった。
ふだんはまるで水のない、あるいはチョロチョロ流れている程度の沢なのに、あちこちに小さな滝ができていた。
そんな沢の写真や動画を撮ったり、苔や虫を観察したりしていたので、つるべ落としの滝に到着したのは12時15分だった。
滝の水量が多くて水音も大きく、飛び散る水滴はミストのようにあたりにたなびき、寒いほどだった。
うるさいし寒いので、ここで昼食を摂ることはあきらめ、滝壺で顔を洗って下ることにした。
板状節理の観察ポイントの下あたりで沢に降り、ラーメンを作った。
おそらく一昨日には水底だったところなのだろう、小石と砂利が平らに堆積していてストーブを置きやすかった。
ラーメンを食べながら眺めていたのは、次の写真のような景色。
この沢にこれだけ水の流れや溜まりができているのは珍しい。
水溜りに足を浸して冷やしたり、手ぬぐいを洗ったりとのんびり過ごして、ゆっくり下山。
水神社の駐車場に戻ったのは15時20分だった。
次の写真は駐車場近くの林道の脇の、マツカゼソウで吸蜜するスジグロシロチョウ。
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