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2024/05/14

水とキノコとフォールアウト

先日の愛鷹山行の際、水を1.35リットル持って行った。
その内訳は、水道水が0.5リットル、スポーツ飲料(粉末を水道水で溶いたもの)が0.5リットル、熱湯(サーモスに入れたもの)が0.35リットルである。

8時間でほぼすべて飲み切ったのみならず、沢の水も結構飲んだ。
やはり汗をかく時期の山行には、1.5リットル以上の水が必要だなぁ……。

愛鷹山は火山なので、常時水の流れている沢は少なく、多くは伏流水になっている。
そこで、先日のように雨の後の晴天時は、沢の水を味わう良い機会なのだ。

ザックには、いつもシェラカップをぶら下げている。
そこで、良さそうな水場を見つけたら、ザックを下ろすことなく水をすくって飲むことができる。
これは熊よけを兼ねていて、歩行中は熊よけの鈴と一緒にチリンチリン、カランカランと音を立て、無用の遭遇を避けている。

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つるべ落としの滝の上の沢で昼食にしたときに、持参した熱湯を使った。
ラーメンを作るためには0.5リットルの熱湯が必要だが、そのうち0.35リットルをサーモスで保温した湯を使って、湯を沸かす時間を短縮したのだ。
残りの0.15リットル(もちろん目分量である)は、眼の前の沢の水をシェラカップですくって加えた。

ちなみにラーメンはサッポロ一番塩ラーメンで、乾燥わかめをたっぷり加えた。
塩ラーメンは失敗がないのがよい(味噌ラーメンは薄いと不味い)。

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さて、沢沿いから稜線へと登る登山道の脇に、アミガサタケが出ていた。

P5100877

アミガサタケはフランス語でモリーユ、英語でモレル、高級食材である。

作業手袋(Lサイズ)と比べるとわかるが、ほどよい大きさである。

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しかし、食べることはできない。

静岡県の『「野生きのこ」における放射性物質の検査について』によると、御殿場市内、小山町内、裾野市内、富士市内及び富士宮市内のキノコから基準値を超える放射性セシウムが検出されているとのことだ。

福島第一原子力発電所の事故に伴って放出された放射性降下物(フォールアウト)が、300キロ以上離れた静岡県まで到達しているのだ。

写真のアミガサタケが生えている地点は長泉町だが、稜線の向こうは裾野市である。
フォールアウトに市町の境界線は関係ない。
距離にして数パーセントなど誤差のうちだから、「隣町はダメだけどこの町ならOK」と言えるだろうか?

稜線のブナ・モミ混成林のあたりまで登ると、ブナの枯死木にサルノコシカケが生えていた。

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このキノコも食べられない。
裾野市との境界線上に生えているからではなく、木質で硬いからである。

福島第一原子力発電所の事故後の調査により、フォールアウトに含まれる放射性セシウムは森林の土壌に留まり続けることがわかった。
どうもキノコは金属元素を選択的に取り込むので高濃度になりがちらしいが、当然、沢の水にも検出不能な程度の微量の放射性物資がふくまれているだろう。

だが検出不能なレベルであれば、大した外を及ぼさずに人体を通過していってくれるのではないか、と、それを願って、儂は今後も沢の水を飲む。

愛鷹山の南西(つまり風上の)80キロには浜岡原子力発電所があり、そこは南海トラフ巨大地震の想定震源域である。
浜岡原子力発電所でメルトダウン事故が起これば、大量のフォールアウトが儂の親しんでいるフィールドを襲うだろう。

ホント、原発なんかクソ喰らえ、原発を再稼働しようなんていう連中に、沢の水を味わう喜びを奪われてなるものか、と思うのである。

……なんていうふうに思わず毒づいてしまったので、解毒のために、清冽な沢の水の動画をどうぞ。

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