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2024/04/20

一服峠・袴腰岳往復(愛鷹山〜位牌岳稜線)

4月19日(金)、気になっていた一服(いっぷく)峠と袴腰(はかまこし)岳に登った。
昨年11月に愛鷹山に登ったとき、位牌岳への稜線のブナ林が気持ちよさそうだなぁと思ったのだ。

結果、ブナ林の稜線散歩も良かったが、富士山の眺めもなかなかのものだった。
ただし、登り降りがけっこうキツかった。

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一服峠からの眺めについては、また後で書く。

袴腰岳は門池公園のあたりからも愛鷹山の向こうにちらりと見える。
愛鷹山から位牌岳までの稜線は、池の平展望公園からよく見える。
袴腰岳と一服峠はちょっとわかりにくいが。

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さて、家を出るのが少し遅くなって、水神社の駐車場に車を駐めて、林道を歩き始めたのが10時20分頃。

ヤマザクラは満開から散り始めの時期で、木々が芽吹き始めていた。

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11時15分、一服峠への登り口に到着。
これまで3回素通りしたハシゴを登る。

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しばらく伐開地の間の尾根道を登る。
やがて大きく崩壊した斜面の上に出る。
山道の幅は靴の幅しかない。

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足元は危ういが、ここからの眺望は良い。

遠く箱根や三島の町並みの手前に、池の平展望公園から位牌岳に至る稜線が見える。

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崩壊地から少し登るとブナ林に入る。
標高は1000mくらいだ。

ここで昼食にした。
今回はカップラーメンではなく、熱湯を入れるだけのノンカップ麺である。
湯を沸かしたコッヘルにノンカップ麺を入れて3分待つと、アルミのコッヘルが放熱するため少し冷めてしまう。
普通に袋麺を作ったほうがよいかもね。

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崩壊地のあたりにもシカの足跡やヌタ場があったが、このあたりはシカの気配が濃い。

緑色の濃い亜高木は馬酔木(アセビ)、低木は深山樒(ミヤマシキミ)が目立った。
どちらも有毒植物で、シカが忌避する。

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一服峠までの登路はけっこう長く、崩壊地の上部から1時間超かかる。

けもの道と登山道が紛らわしいところもあって、なかなか道のりがはかどらないが、ブナ林の雰囲気はよい。

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枯死したブナの巨木もあり、超巨大なサルノコシカケ(硬質のキノコ)が生えている株もあった。
こうなると猿の腰掛というより天狗の腰掛けである。

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南北に伸びる稜線上の一服峠には、東側のブナ林の斜面から到達する。
西側は位牌岳の爆裂火口につながる急斜面なので、足元から急激に落ち込んでいる。

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一服峠からは、越前岳越しに富士山が見えた。
ウチのあたりから見るよりもはるかに大きく見えるので、ちょっとびっくりした。

越前岳の手前には、鋸岳の岩峰の連なりが見える。
いったいどうやって縦走すればよいのか、見当がつかないような鋭い峰々だが、現在通行禁止となっている。

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一服峠からどのルートで水神社まで戻るか、ちょっと考えた。

位牌岳へ向かって行き、つるべ落としの滝のほうへ降りるか。

愛鷹山へ向かい、昨年11月のコースから降りるか。

登り始めが遅かったので、もう13時40分。
袴腰岳まで往復し、来た道を戻るのがよさそうだ。

一服峠から南へ20分、袴腰岳に到着。

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一服峠と袴腰岳の間の稜線はアップダウンも比較的少なく、明るく開けたブナ林の中なので、大変気分がよい。

一服峠までの登りでバテていなければ、ヘラヘラ笑いながら走っていたかもしれない。

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ちょうど豆桜(マメザクラ、フジザクラ)が咲き始めたところで、稜線をわたる風に揺れていた。

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日が傾きかけ、風も冷たくなったかなと感じる15時に一服峠に戻り、だらだらと下る。
16時20分に林道まで降り、水神社に着いたのは17時になろうとするところだった。

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2024/04/17

冬鳥去り、夏鳥来たる

桜の花の終わりが近づき、門池公園の池の面から鴨など冬鳥の姿が消えた。

キンクロハジロやヒドリガモの姿はまったく見なくなったが、コガモはまだ池と川を行き来している。

次の動画は先週末(4月13日)に撮ったもの。
夕方になると夫婦単位で池から飛び立つ。

 

池から飛び立って、隣の渡戸川放水路に降り立ち、採餌する。
川面を花筏が流れていく。

 

池には、甲羅の差し渡しが6〜7cmくらいのモクズガニもいた。
このあたりでは「ズガニ」と呼び、味噌汁にするそうだ。

 

池の水面近くを燕が飛び交っていた。
これから次々と夏鳥が渡ってくるだろう。

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2024/04/14

次の災害がやってくる前に忘れてしまうバカ

熊本地震から8年。
災害は忘れた頃にやってくる……と言われるが(寺田寅彦自身が随筆に書いている文面はちょっと違うが)、どうも最近は忘れる前に災害がやってくるような気がする。
もちろん、個人の体験としての災害は、50年とか100年とかの間が開けば忘れてしまうだろう。
しかし現在は情報共有が進んだ社会なので、個人が被災しなくても、大災害についての間接的な経験や教訓を得て、「次の災害」に備えることができるはずだ。
それなのに、地震や豪雨の災害が起こる度に、避難所の体育館に雑魚寝、自衛隊とボランティア頼みの災害復旧となってしまうのはなぜだろう?

次の災害がやってくる前に手立てを講じておけばよいのに、眼の前の金儲けや不祥事隠蔽に「全力」になっちゃうような人たちが為政者をやっているせいではないか、などと考えてしまう。

それはさておき、近所の山を歩く度に、この国土の成り立ちについて考える。
自宅は北米プレート(またはオホーツクプレート)にフィリピン海プレートが潜り込んでいるあたりにある。
そのため、沼津アルプスから伊豆半島の山々は、フィリピン海プレート上の海底火山に由来するし、伊豆半島の火山や愛鷹山や富士山や箱根は、さらにその下の太平洋プレート境界から噴出した溶岩でできている(次の図は伊豆半島ジオパークより引用)。

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写真は先週木曜日、志津山山頂からの風景。
手前から静浦漁港、大瀬崎、遠く三保の海岸。

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プレートテクトニクスによって形作られた地形の上を歩きながら、ほんの50年前にはこれらの地形の成因が「なんらかの原因で隆起・沈降」と教わったことを思い出す。

たとえば1980年(昭和55年)に改訂2版が発行された『神奈川県の自然』(野村出版刊)の油壷の地質の解説には、次のような記述がある(カッコ内は引用者注)。

このようなこと(火山灰層や不整合)から、地殻というものはゆっくりとまたは急激に隆起し、ときには陸地となって侵食をうけたり、また沈降して海底となりたい積の場になったりするものであることがわかる。またこのような変化に伴って火山活動もいろいろと変化していくことに気づくであろう。

プレート運動や付加体について一般人が知るようになるのは、1985年以降である。
災害への手立てを考えるべき人たちは、プレート運動や付加体をはじめ地震や土砂崩れなどの成因について「理解」しているだろうか?
「何も知らない」ままに指導的立場に立っていて良いものだろうか?

次の災害がやってくる前に忘れてしまうバカには、絶対に投票してはなるまいぞ。

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2024/04/12

沼津アルプス完全踏破!

先月、鷲頭山から大平山を歩き、沼津アルプスを「ほぼ」踏破したと書いた。
「ほぼ」というのは、香貫山と徳倉山の間の横山に登っていないからだ(詳細については「追記」参照)。

「ほぼ」のままでは気分がよくないので、暑くなり藪が繁り虫が出る前に、香貫山から横山を経由して徳倉山まで歩こうと考えた。
うまくすれば、桜の花を見ながら歩けるかな、と思い、昨日4月11日に実行した。

10時15分、香貫山の麓の中瀬駐車場から登山開始。
10時半頃、稜線の新桜台に着いたが、桜は満開を過ぎて散りかけていた。

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八重坂峠へと下り、横山へと登り返す。
急坂が続き、ロープ場もある。
高齢者が沼津アルプスを歩くには、トレッキングポールと作業手袋は必須である。

11時25分、横山の山頂着。

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横山からまたロープを伝って下る。
登ったり降りたり、この繰り返しはけっこう足に来るが、自分を追い込むにはよいかもしれない。

次の写真は横山峠の手前の尾根上の道で見つけた立浪草(タツナミソウ)。

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正午前に横山峠を通過して、徳倉山へと至る鎖場に取り掛かる。

徳倉山の山頂に着いたのは12時20分。
山頂の芝生の広場の周囲は木々に囲まれていて、わずかな隙間から愛鷹山が見えた。
残念ながら富士山は雲の中。

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例によってガスストーブで湯を沸かしてカップラーメンを食べる。
食べながらこの先のルートを考えた。

徳倉山から香貫台(海側)へ下って終了、という手もあったが、どうせなら志下坂峠か志下峠まで行ってみようと思った。
24年前の家族登山の際、志下坂峠と志下峠のどちらから下山したのか忘れてしまったので、志下坂峠〜志下山〜志下峠の間が未踏だったら嫌だなぁ、とも思ったからだ(今日確認したら、志下峠から下山していた)。

徳倉山から(またまた)ロープ場を下り、香貫台分岐を過ぎた尾根道に、機関銃台座跡があった。
太平洋戦争末期に、駿河湾上空から北上する米軍機に対抗するためのものだそうだ。

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東京をはじめ本土各地を空爆するためにやってきたアメリカの爆撃機は、富士山を目標にしていたというから、ちょうどこの上空を飛んでいたのだろう。
「跡」といっても直径3メートルから5メートルくらいの穴が空いているだけだった。
ここに、戦艦などに積んでいたのと同様の旋回式の対空砲火を設置したのだろうか。

徳倉山と南隣の山は、合わせて「象山」と呼ばれている。
沼津アルプスの東側の清水町のほうから見たとき、徳倉山が象の頭、南隣の山が象の背中のように見えるからだそうだ。

象の背中のあたりの尾根道は歩きやすく快適である。
椎(シイ)・樫(カシ)の林に桜(サクラ)が混じり、道の上には樟(クス)の葉や桜の花びらが散り敷かれていている。

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志下坂峠へと下る急な斜面に、蛍葛(ホタルカズラ)が咲いていた。

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千金岩とペンキで書かれた岩のあたりでは、目の前に鷲巣山が聳え立つ。

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この先しばらく、稜線の道からは鷲頭山と奥駿河湾がよく見えた。

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14時、志下山着。
山頂の桜は葉桜になりかかっていた。
対岸は静岡市〜富士市のあたり。

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稜線の薄(ススキ)の間に咲いていた姫萩(ヒメハギ)。

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稜線は凝灰角礫岩(見た目はコンクリートに似ている)やそれが風化した赤土だが、ところどころ安山岩の板状節理が見られる。
次の写真は志下峠手前のピークのあたりの板状節理。

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14時20分、志下峠に到着。
ここ2年のうちに、ここに立つのは4回目である(プラス、24年前に1回立っている)。

志下峠からは沢沿いに下ったが、苔が生えていて滑りやすく、1回尻もちをついた。

14時45分、登山口着。
登山靴の紐を緩め、トレッキングポールをザックに括り付けて、アスファルトの道を歩き出す。
香貫山の駐車場は遠いなぁ、バスに乗って市役所の辺まで行こうかと思ったが、国道の横断歩道で信号待ちしていたら、目の前をバスが通過していった。

諦めて、海岸に出たのは15時。
島郷海水浴場からは、愛鷹山越しに富士山が見えた。

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御用邸記念公園と学習院遊泳場の間で海岸から離れて国道を渡り、沼津アルプストンネル入口、沼津工業高校、八重坂峠、清掃プラントの横を通って香貫山の麓の中瀬駐車場に着いたのは16時20分。

【教訓1】
やはりアスファルトやコンクリートの上を1時間半歩くのはキツイ。
駐車場所をよく考えてループになるようなルートを考えるか、バスなどの公共交通を利用することを考えたほうがよい。

【教訓2】
健脚の若者なら、沼津アルプスを(奥沼津アルプスを含めて)1日で踏破することも可能だろう。
しかし、中高年は無理せず、二分割ないし三分割するほうがよいだろう。

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2024/04/09

必要と無駄

今日は朝から低気圧と前線の通貨に伴い激しい雨風。
満開の桜の花も散ってしまうだろうか。

次の写真は日曜日(7日)の渡戸川放水路沿いの桜並木。

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渡戸川放水路は門池公園の縁を流れている。
ソメイヨシノの花も散り始め、護岸のブロックが花びらで斑模様になっている。

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桜の季節にはいつも思うのだが、こんなにたくさんの花を咲かせることに、メリットはあるのだろうか。
もちろん、人間の経済的/心理的メリットの話ではなく、桜の生理学的/生態学的/進化的なメリットのことだが。

たくさんの花を咲かせるには、資源とエネルギーが必要だ。
その資源(細胞を構成する炭水化物やタンパク質や脂質)と貯蔵エネルギー(炭水化物)は、前年の秋までに準備しておかなくてはならない。
そして、春になったらエネルギーを使って水を吸い上げ、花芽の細胞を膨らませて、花を開かせる。
花粉を作り、蜜も作る。

その花粉や蜜を目当てに虫や鳥(メジロやヒヨドリ)がやってくる。
虫や鳥は、花粉や蜜を摂っているとき、花粉を媒介する(雄しべの花粉を雌しべに付けている)。

花は受粉の結果、種子と果実を作ることによって繁殖できる。
そこで、桜はたくさんの花をつけることによって、たくさんの種子を作り、ばら撒いている……のだろうか?

しかし、ソメイヨシノなどの園芸品種は、実生(種子から発芽した苗木)ではなく挿し木で殖やす。
ヤマザクラなどの野生種はともかく、園芸品種の桜には、たくさんの花を咲かせるメリットはあるのだろうか?

ひょっとすると、たくさんの花を咲かせることにより、人間に世話をさせ、殖やさせているのか?
だとすると、人間が滅んだら、園芸品種は絶滅するのだろうなぁ、などと考えた。

ソメイヨシノなどの園芸品種ほどではないにしろ、ヤマザクラやフジザクラなどの野生種も、まぁけっこうな数の花を咲かせる。
これらの花がすべて果実になるわけではないし、種子がすべて発芽するわけでもない。
ましてや、発芽した後、花を咲かせるまでに成長する苗木はごくわずかだ。

生物というやつは、必要を大きく上回る「無駄」を生産することで、40億年、なんとか生き延びてきたのだろう。

さて、公園からちょっと外れた竹林の縁で、木苺の花を見かけた。
これは多分ニガイチゴで、今月末か来月の始めには、赤い果実をつけるだろう。

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そこから10メートルほど離れたところにも木苺の花が。
花びらの大きさや葉の形から、これはニガイチゴではないなぁ、と思ったが、手持ちの図鑑では同定できなかった。

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Google レンズを試すと、カジイチゴとかモミジイチゴとかいった検索結果が出てきた。
しかし、カジイチゴなら葉がもっと大きいはずだし、モミジイチゴなら花は下向きに咲くはずだ。

まぁ、木苺は葉や花よりも果実のほうが、その色や形、大きさ、味から区別しやすい(個人の感想です)。

今月末か来月始めまで待って、果実を見て(食べて)解決したいと思っている。

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2024/04/05

ブラタモリなき週末

裏金議員は党の処分じゃなくて議員辞職するべきなのに、とか、川勝知事が辞任したらリニア新幹線が通るわけじゃないだろ、とか、まあこの一週間にあったことについて書こうかなぁと思ったことは色々あるが……。
まぁ、やめておこう。

晴れた日が少ないので散歩の記録もあまりない。
3月15日に新芽の状態で発見したウラシマソウが、花を咲かせていたことくらいか。

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雨で庭仕事もできない日には、レゴでテンセグリティ構造を作ってみたりした。
なかなか安定した構造にならないので、もう少し研究というか、試行錯誤する必要がありそうだ。

さて、先月でブラタモリが終了したので、「土曜日の夜は19時半までに夕食の食卓についてテレビを見なくては」という強制力がなくなった。

タモリが行くところ地震などの災害が起こると言われたりしたが、訪問先は地形に特徴があるところだから、当然、断層や火山があり、災害の発生頻度が高い。

実際のところ日本各地のどこでも、いつでも、災害は起こりうる。
なんといっても、日本は四つのプレートの境界に位置する、特殊な地域なのだから。

今週、台湾でマグニチュード7超の地震があった。
台湾もまた、二つのプレートの境界に位置する特殊な地域なのだった。

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2024/04/01

植物由来成分の逆襲

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近所の公園でもようやくソメイヨシノが咲き始めた。
植物の発芽や開花が相次ぐ季節となった。

さて、エイプリルフールネタとして、次のようなものを考えた。

最新サプリメント情報!

ダイエットに最適なソラニン!
肌を劇的に変化させるウルシオール!
ときめきのアルカロイド!
植物由来成分だから安心です‼

小林製薬のサプリメントで死亡者が出ているので不謹慎だとは思ったが、以前からサプリメントとか機能性表示食品とか「植物だから安全です」とかいった「体に良さそう」みたいなモノが好きではないのである。

小林製薬の紅麹サプリメントからは、本来は含まれないはずのプベルル酸が検出されたという。
プベルル酸はアオカビ類が生産する有機化合物で、ペニシリンのような抗生物質の類と考えればよかろう(初めて聞いた物質名なので、後ほど詳しく調べようと思う)。

もちろん、プベルル酸が腎障害から死に至る被害の原因物質かどうかは、まだわかっていない。
……なんていうことを報道しているニュースショーのCMが、機能性表示食品だったりするから、そっちのほうが不謹慎な気がする。

なお、プベルル酸にしろペニシリンにしろ、植物由来成分ではない
コウジカビもアオカビも、菌類だから植物ではないからだ。

昭和の古い教育では、生物は動物と植物の二つの界(キングダム)に分けていたが、現在では五つかそれ以上の界に分ける(細胞の構造などの着目点によって、界の数は異なる)。
割とわかりやすいホイッタカー/マーギュリスの5界説によれば、モネラ(細菌など)、原生生物(アメーバなど)、菌類(カビ・キノコ)、動物、植物、という分類になる。

無機物から有機物を合成する能力をもつ植物に対し、植物の生産した有機物を利用して生きてるという点において、菌類と動物は近い関係と言えるだろう。
昭和の教育を受けた人は、カビやキノコは植物ではない、ということを再確認しておくと、余生が豊かになるかもよ。

植物が生産する有毒成分には、菌類や動物に「食われる」ことを防ぐ機能がある。
菌類が生産する有毒成分(抗生物質)には、他の菌類や細菌類や動物に「食われる」ことを防ぐ機能がある。

植物由来、または菌類由来の成分には、このような有毒な物質が含まれているわけだから、「植物由来成分だから安全です」とか「自然由来成分で安心」とか言う宣伝文句はである。

こういう嘘は「エイプリルフール!」と言って済ませられるものではないよね。

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