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2024/02/01

奥沼津アルプス大平山に登る

1月31日、夕方まではなんとか天気が持ちそうなので、奥沼津アルプスの大平山に登ることにした。
大平山はウチからは直接見えないが、散歩中によく見る山なので、一度登っておきたかったのだ。

大平山へ至るルートはいくつかあるが、今回は西の日守山(大嵐山)から稜線を辿っていくことにした。
日守山は、沼津・三島・函南方面から伊豆中央道に乗って伊豆長岡・修善寺方面に向かうとき、狩野川を渡る橋の正面に見える小山である。

家の掃除を終えてから出発し、10時半ごろ、日守山公園の駐車場に車を止めた。
日守山公園の入口は伊豆中央道のトンネルの近くにあり、駐車場とトイレが整備されている。

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日守山の山頂までは約20分、広い山道を歩く。
危険なところもなく、軽い運動に適した道で、年配者も多い。

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日守山山頂(192m)からは富士山と狩野川の眺めがよい。
富士山にはやや崩れた笠雲がかかっていた。

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日守山山頂から見た大平山(中央の三角形の山)。
その右側に見えるのは鷲頭山(4月に登った)。

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日守山から大平山へ向かう尾根道の途中には、採石場(石切場)の跡があった。
このあたりの山体は、海底火山に由来する凝灰岩(伊豆石)なのだ。

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数百万年前の海底火山の噴火により、海底に火山灰や火砕流が堆積した。
その堆積物が隆起してここいらの山になった。

どうして隆起したか?
数十万年前に伊豆半島が本州に激突し、その海底ごと押し上げられたからだ。

どうして激突したか?
伊豆の山々(と、海底の堆積物)は、フィリピン海プレートに載ってはるか南方からやってきたからだ。
フィリピン海プレートは本州を構成する北アメリカプレート(またはオホーツクプレート)の下に潜り込んでいく。
フィリピン海プレート上の海底堆積物は本州の(陸の)プレートにこそぎ落とされて、陸のプレートの上に載って、山になったのだ。

そんなわけで、稜線は岩だらけで、痩せた尾根が続く。
シイやカシ、クスノキなどの常緑樹にクヌギやコナラ、サクラなどの落葉樹が混じり、ヒノキの植林も見られる。
林床にササが少ないのは、シカなどの動物の影響だろうか。

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稜線には巨大な岩もあり、ハシゴやロープにすがらないと通過できない場所もある。
低山とはいえ、ハードな山道が続く。

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大平山の手前(東側)のピークから伊豆長岡方面を眺める。
中央の山の間に、伊豆長岡温泉のホテル群が見える。
写真の右側には、ロープウェイのある葛城山も見える。
写真の奥のほう、天城山のあたりから雲が湧いて暗くなってきたので、午後は早めに下山するほうがよさそうだ。

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12時30分、富士山の見える小さなピークの岩の上で昼食。
雲が出てきて富士山はよく見えない(写真では白く飛んでいる)。

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例によってウクライナのクラッカーとペンシルカルパスを食べ、ペットボトルのコーヒーを飲む。
コンビニエンスストアでホットを買ったのだが、当然冷めきっている。
冬の山歩きには、重くてもコンロを持ってきて湯を沸かしたほうがいいかもなぁ、と思った。

写真手前の緑色の四角いものは、登山用品店で298円で買った「座布団」。
これまではスタッフバックに入れた雨具を座布団代わりにしていたが、滑ったりして安定しなかったので、期待せずに買ってみたのだ。
思いのほか快適だった。
ザックの中ではクラッカーやカメラのクッションになったし。

20分ほどで昼食休憩を終え、それから20分ほどの直登で大平山山頂(356m)に到着。

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山頂の北側は、ヒノキの植林で展望がない。
南側は木立ち越しに江浦湾を望むことができた。

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風が出てきて、枯れた枝が落ちてきたりして剣呑なので、早々に大平山から折り返す。
日守山に登り返すのが嫌だったので、新城尾根を通って北へ、狩野川のほうへと降りた。

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途中、北条氏の末期の城である大平新城の跡があるようだったが、風に雨が混じってきたので、先を急いだ。
円教寺の墓地から狩野川沿いの道に出た。
車道の脇を15分ほど歩き、15時15分に日守山公園駐車場に戻った。

(追記)

ほぼ毎日散歩している門池公園から北へ、国道246号バイパスを越えたあたりの高台まで歩くと、北に愛鷹山と富士山、東に箱根、南に伊豆半島の山々が見える。
伊豆半島の山々を背景に、日守山や大平山、鷲頭山を望むことができる(高圧線や電柱がうるさいが)。

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国道246号沼津インターチェンジ南交差点近くの跨道橋の上からは、沼津アルプスの連なりが見える。
低い山なのに、アップダウンが多いことがよくわかる。
実際に登ると、本文に書いた通り、アップダウンだけでなく痩せ尾根の厳しい山道に苦しめられる。

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大平山と鷲頭山の間の稜線が未踏だが……やっぱりキツそうだなぁ……。

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