変化していくもの
先日、鮎壺公園に行ったら、黄瀬川の河原の岩や小石・砂が撤去されていた。
2022年10月の同じ場所で撮った写真と比べてみると、手前の河原がなくなっている。
2023年9月28日の記事、「暑さ寒さも彼岸まで……と思って我慢してきたけれど」に載せた岩、溶岩樹型の残る岩も、見当たらなかった。
2019年の年末に散歩して、こんに「石だらけで歩きにくいから先へ進みましょう」と言われた(ように思った)河原は、そっくりなくなってしまった。
なんか寂しい気もするが、河道の確保という、河川管理の必要上、必要な措置なのだろう。
増水時にこれらの岩が下流に流され、護岸や橋脚を破壊すると困ったことになる。
実際、黄瀬川流域の各所で、2021年7月3日の水害で破損した護岸の改修工事や、黄瀬川大橋の付け替え工事がいまだに続いている。
台風などの大雨の度に、黄瀬川とその支流の川は増水する。
また大雨になれば、大きな岩石が流れてくることもあるだろう。
三島溶岩流の末端にある鮎壺の滝も、その溶岩が崩れることによって、少しずつ後退している。
崩れた岩は、砕かれて小さくなりながら下流へ、海へと流れて行く。
川の様相も、河原の石も、入れ替わり変化していく。
こんと一緒に歩いた川べりの道を、今は一人で歩いている。
(追記)
1月1日の能登半島地震では、海岸付近で4メートル近い隆起が見られた(産総研地質調査総合センター)。
これによって、海岸段丘の4段目が追加されたそうだが、これらの段丘面は約6000年で合わせて10メートルほど隆起したことになる。
なんとなく、こういう大地の隆起は長い時間をかけて起こることのような気がするよね?
6000年で10メートルなら、平均すれば1年あたり1.67ミリ、1日あたり0.005ミリ程度となる。
これなら、隆起していても気づかないような、大したことではないように思えるが、もちろん、これは違う。
今回の地震では、1分か、数分か、1日なのかわからないが、とにかく「あっ」という間に4メートル隆起しているのである。
1日のうちに4メートルだとしても、「平均」の80万倍である(1分だとしたら「平均」の12億倍)。
【教訓1】大地の変化は急激である。変化するときはあっという間に変わる。
【教訓2】「平均」はアテにならない。
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