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2023/12/24

葉のような茎

年末年始の混雑を避けて、カミさんと上のムスメと一緒に先週実家を訪れた。
両親が(かなり年老いたが)それなりに元気そうなので安心した。

母が変な植物がある、葉の裏に花のようなものが付いているのだけど、これは何だろうと持ってきたのがコレ。

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葉の中ほどに花が咲く植物といえば思いつくのはハナイカダだが、ハナイカダなら葉は薄くて鋸歯(葉の縁のギザギザ)があるはずだ。
それにハナイカダの花は葉の表側(上面)に咲く。

この植物は葉が非常に厚く、葉の両面の表面の造りが似通っているようだ。
その点では裸子植物のナギのようだが、花は裸子植物らしくない。
儂のこういう知識は国内の野生植物に限られるから、こういうとき通用しないなぁと思う。

上のムスメが Google レンズで調べたところ、ユリ科のルスカス(Ruscus hypophyllum(ルスクス・ヒポフィルム))のようだった。

なぜ花が葉の中ほどに付いているかというと、この葉のように見えるものがじつは茎だからだ。
陸上植物の体制(体の造り)には規則性があって、葉に花が咲くことはない。
花は必ず茎の先か、茎の付け根に咲く。
写真をよく見ると、花から太い茎に向けてはっきりとした軸があることがわかるだろう。

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茎が薄く広がって葉のように見える植物には、ウチワサボテンなどがある。
ウチワサボテンの場合、葉は細い針のようになっていて、葉からの蒸散を抑えるという乾燥への適応である。

地中海原産のルスカスも乾燥への適応なのだろうか。
ちなみにルスカスの葉は薄く小さく退化していて、もはや痕跡のようになっている。

Ruscus 属にはナギイカダと呼ばれるものもある(Ruscus aculeatus)。
この名前のナギは、第一印象で Ruscus と似ているように思ったナギだ。
ナギは、裸子植物らしくない裸子植物である。
次の写真は門池公園の弁天島のナギの大木で、樹形からしてマツやスギやヒノキとは大きく違う。

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ナギの葉は茎の変形ではなく、幅広の葉である。

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実もマツ(松ぼっくり)やスギのような球果とは異なり、被子植物の果実に似ている。

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