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2023/07/29

もしもカメムシが良い匂いだったら

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昨日、庭にムギワラトンボが飛んできた。胸と腹が黄色いので「麦藁蜻蛉」と呼ばれているが、正式な和名ではない。

ムギワラトンボはシオカラトンボのメスである。シオカラトンボのオスは、次の写真のように腹が青い(「散歩の記録」の写真を再掲)。

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ウチの庭には、こんな具合にトンボやチョウがやってくるので、殺虫剤の使用は最低限に留めている。庭で作業するときに蚊取り線香を焚いたり、アリの侵入防止用に壁の隙間に薬剤を塗布する程度だ。

そのため、あまり歓迎したくない虫もやってくる。ハチやセミは、まぁやり過ごせばなんとかなる。困るのはカメムシだ。

どういうわけか、緑のカーテンにしているリュウキュウアサガオに、大量のホオズキカメムシが発生する。カメムシに栄養分を吸われてリュウキュウアサガオが弱るとか、そういう被害はないのだが、カメムシが洗濯物に留まっていたりすると、その匂いが付いて大変迷惑である。

もしもカメムシの匂いが良い匂いだったら、こんなに嫌われないだろうに、と思いながら、毎朝駆除している。駆除方法は、「効果的カメムシ駆除法」や「カメムシを進化させちゃってるかもしれない」に書いた通り、界面活性剤の水溶液を利用している。

要するに、豆腐の容器に台所用洗剤を1滴入れ、水を張って、そこにカメムシを落としているのだ。この方法の利点は、容器の水溶液が泡立っているので、そこに落ちてもがいてるカメムシを見なくても済むことだ。

今朝、例によっていやいや駆除作業をしていて、新たな発見をした。カメムシに天敵がいることが判明したのだ!

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ハエトリグモがカメムシの幼虫を抱えていた。カメムシは尻の先から臭い液を出して抵抗していたが、抵抗虚しく体液を吸われているようである。

ハエトリグモはカメムシの匂いが気にならないのだろうか? ひょっとしてハエトリグモにとっては良い匂いだったりするのか?

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2023/07/24

散歩の記録

散歩中、池の端でシオカラトンボを見つけた。餌を取ろうと飛び立っても、また同じあたりの草の先に戻ってきて留まるので、写真を撮りやすい。時折ぐるりと頭を回すのは、周囲を見回しているのか、首のコリをほぐしているのか?

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空き地に生えている謎の草。逃げ出した栽培種か何か、いずれ帰化植物であろう、と前々から思っていたのだが、同じ植物がウチの庭にも生えてきた。

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ウチの庭で花のクローズアップを撮った。小さな紫色の花がクッション状に群れている。

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たぶんヤナギハナガサだろう。南アメリカ原産のクマツヅラ科の園芸植物である。国立環境研究所の侵入植物データベースに載っている。

学名は Verbena bonariensis ……ということは、園芸植物のバーベナのなかまだね。

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2023/07/22

水辺の蜻蛉、蝉の恩知らず

昨日の夕方、他所の犬と戯れながら散歩していたとき、大型の蜻蛉(トンボ)がギシギシの花穂の先に留まっているのを見た。

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写真には、一匹の大型のウチワヤンマと、二匹の小型のコシアキトンボが写っている。コシアキトンボは縄張り争いの最中のため、止まらないのでブレている。

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ウチワヤンマはギンヤンマと同じくらいの大きさだが、腹部第8節に団扇状の付属物がある。この個体はとにかくじっと留まっている時間が長くて、他の個体が近づくと追い回していたから、オスだろう。

ちなみに、ウチワヤンマはトンボ目ヤンマ科ではなく、トンボ目サナエトンボ科に属している。左右の複眼が接していることがヤンマ科の特徴なのだそうだが、ウチワヤンマの複眼は接しておらず、離れている。オニヤンマもヤンマ科ではなくオニヤンマ科で、複眼は一点だけで接する。

という具合で、蜻蛉の名前と分類は一致せず、ちょっとややこしい。まぁ生物学を学んだ者にとっては常識だが、生物の名前は単なる記号であって、分類上の関係を表すものではない。名前が似ているから近縁(同じ仲間)とは限らないのだ。生物名に関しては、言霊なんぞクソ喰らえ、なのである。

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さて、先日来クマゼミが恩返しとしてウチの庭では鳴かないでくれるのではという、ファンタジックな淡い期待をしていたが……当然のことながら裏切られた。今朝も庭のカツラで元気に鳴いていた。

その鳴き声は耳が痛くなるほど暴力的で、蝉時雨(せみしぐれ)なんてものではなく蝉暴風雨である。

ウチは高齢者世帯だから、気温が上昇するときには無理に我慢せず、冷房を使うことにしている。そのため、窓を閉め切るのでクマゼミの暴風雨攻撃もしのぐことができる。

だがね、午後になって洗濯物を取り込むために庭へ出ると……なんだこの有様は。

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この写真には四匹のクマゼミが写っているが、写角の外にいたやつや枝の先の方にいたやつを含めて、なんと合計八匹のクマゼミが一本のカツラにいた。

まったくもう、この恩知らずの蝉共が!

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2023/07/21

科学者が科学的であるとは限らない

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島崎邦彦著『3.11 大津波の対策を邪魔した男たち』を読んだ。

元日本地震学会会長の島崎さんによれば、東日本大震災の津波被害も原発事故も、けっして「想定外」ではなかったそうだ。想定されていたが「起こらないだろう」ということにされていたのだ。

本書を読みながら考えたことは、「科学者や技術者が常に科学的に思考し判断するとは限らないのだよなぁ」ということだ。科学者や技術者には「立場」があり、その立場……というかはっきり言って「権益」を守るために、判断を誤ったり、解釈を捻じ曲げたりするのだ。

そして科学者や技術者も人間である以上、知識や情報収集力には限界がある。過去の(地震津波などの)事象をすべて知ることもできなければ、未来に起こることを予知することもできない。さらに、その専門性から知りうること・判断できることにも限りがある。

島崎さん自身もあとがきでこう書いている。

この本に登場する人たちは、一人一人はみんな良い人だと思う。しかし結果として、大惨事につながることをしてしまった。それぞれの役割、その時々の立場……いろいろなことがあったのだろう。

私自身、原発のことを、もっと知っていればよかったと思う。

それにしても不気味なのは「原子力ムラ」の力(権力?財力?)、原子力関係者への忖度である。高木仁三郎さんの著作に見られるほど露骨な脅しはなかったようだが、島崎さんの知らないところで裏会議が行われて報告書の重要な数値が変更されたり、警告が無視されたりしていたようだ。

ロシアのウクライナ進行に伴うエネルギー危機に便乗して、またぞろ原発再稼働が取り沙汰されている昨今、「原子力ムラ」の存在はとても不気味だ。

さて、本書のタイトルに「邪魔した男たち」とあるが「邪魔した女たち」はいなかったのだろうか。いなかったとしたら、そのこと自体が、この国の産・学・官の歪みを表しているような気がする。

……なんて具合に大上段に振りかぶって「国」なんて言葉を使ってみたが、こういう曖昧で抽象的な概念を使うのは好きではない。仮想的な概念を廃して個人の視点で考えよう。すると要するに、自分の身分や権益の維持に汲々としている弱っちいオトコたち(平目男?蛙男?)がグズグズしていたために、大災害になってしまったんだよなぁ。……そう思うと、なおさら腹立たしいぞ。

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2023/07/16

空蝉および蝉の恩返し

昨日の記事(蝉の恩返し、または空蝉)を書いた後、真夜中が迫る頃に庭に出て、助けたクマゼミの幼虫がどうなっているか調べた。

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まったく何ということか。昨日の記事に書いた三匹分の抜け殻(空蝉)にさらにぶら下がって羽化していた。

厳密に言うとこの写真の個体が儂の助けた個体だという確証はない。たまたま同時に羽化した別個体かもしれない。藪蚊に襲われて充分な確認ができなかったからだ。

今朝になって確認すると、成虫になったクマゼミはすでに去り、ユスラウメには少なくとも三匹分の空蝉が追加されていた。そのうち二匹は普通に枝や葉の先で単独で羽化していたが、残る一匹、昨晩羽化を見たやつは三つ巴にぶらさがって、風に揺れていた。

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三つ巴状態の空蝉の下に、器用にぶら下がっている。角度を変えて撮ったのが次の写真。背景はコンポスト容器。

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なんでこの枝先だけ、こんな団子状態になったのかはわからないが、クマゼミの空蝉というやつは羽化の足場としては極めて優秀なようだ。

ひょっとして、クマゼミは空蝉が足場として機能する方向に進化していくのだろうか、などと妄想する。空蝉を足場にできれば、木の枝などが少なくて足場の確保が難しい環境でも安全に羽化できるからだ。

さて、助けたクマゼミが恩返ししてくれているのかどうだか、幸いにしてウチの庭では、まだクマゼミは鳴いていない。しかし、蝉に恩返しを期待するのは無理かもしれない(冗談やファンタジーとしても成立しないのでは、ということである)。

というのは、昆虫の脳神経は幼虫から成虫への変態の際に再構成されるという話を読んだことがあるからだ。儂に助けられたという記憶が幼虫にあったとしても、成虫になるときに脳神経が組み立て直されるとしたら、忘れ去ってしまうだろう。

いやちょっと待て。幼虫の脳神経を溶かしてタンパク質と脂質のスープに戻し、成虫の脳神経に組み上げる作業は、蛹の時期に行われる。すると脳神経の再構成は蝶や蜂、甲虫などの完全変態する昆虫の場合に限られるのではないか? 蝉や飛蝗や蜻蛉のように蛹の時期がなく、幼虫と成虫の姿に大きな変化がない(不完全変態の)昆虫の場合はどうなのだろう?

と思ってちょっと調べて、「原始的な昆虫の脳の発達メカニズムの研究から昆虫神経系の進化を解き明かす」(総合研究大学院大学・渡邊崇之助教)というPDFの記事を見つけた。その中に次の記述があった。

蛹期を持たない不完全変態昆虫では大規模な神経系の構造的改変は起こりませんが、成虫は幼虫期には見せなかった配偶行動などの新たな行動を示すようになります。この行動獲得には、神経回路の構造的・機能的再編成が必要と考えられますが、それがいつ、どの程度の規模で、どのような分子・細胞メカニズムにより引き起こされるのかは全く明らかになっていません。

うーむ、蝉の場合、神経系の大規模な再構成はないようだが、幼虫時代の地味な地中生活から、地上で飛び回り鳴き騒いで伴侶を探すという成虫時代へと、生活環境も行動様式も劇的に変化する。だから当然、脳神経も変化して当然のような気がするが……。

冗談やファンタジーとして「蝉の恩返し」が成立するかどうか、今後の研究を待ちたい。

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2023/07/15

蝉の恩返し、または空蝉

次の写真は庭のユスラウメの枝に掴まるクマゼミの幼虫である。今夜から明日の早朝の間に羽化して成虫になるだろう。じつはこの幼虫は、儂が救い出したものなので、恩返しを期待したいところである(どういう恩返しなのかは後ほど)。

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写真の背景に写っている白っぽい二つの物体は、コンポスト容器である。じつはこのクマゼミの幼虫は、コンポスト容器の中から救出したものなのだ。

ウチでは野菜くずは生ゴミとして捨てず、コンポスト容器で堆肥化している。コンポスト容器は三つあり、数ヶ月ごとに投入用と熟成用とを入れ替えている。今日、投入用から熟成用に切り替えようと一つのコンポスト容器を開けたところ、ナスのヘタの上で途方に暮れている(ように見える)幼虫がいたのである(次の図の①の位置)。

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おそらくコンポスト容器の近くに植えてあるユスラウメ(④)の根のあたりから地表を目指した幼虫が、②の経路で堆肥の中を登ってしまったのだろう。

このところ③のあたりの地面にたくさんの穴が開いていて、ユスラウメ(④)に空蝉(セミの抜け殻)を見る。シャワシャワというクマゼミの大声が、日に日に増していくのはこのためか。

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葉の表裏で同時に羽化したらしき空蝉を見つけてすげえな、と思っていたら、もっとすごい空蝉があった。

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この三つ巴になっているようなやつらは、いったいどうやって羽化したのだろう? どう考えても同時は無理だろうから、一匹が先に羽化した後、その空蝉を足場として、後から来た二匹が羽化したのだろうか。羽化する時刻が深夜から早朝なので、観察することができず残念である。

さて、蝉に期待する恩返しは何かというと、それは「ウチの庭では鳴かない」ということである。庭のカツラあたりで鳴かれると、テレビの音も聞こえない状態になってしまうのである。助けてもらった恩義を感じるなら蝉よ、どこか他所で鳴いてくれ。

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2023/07/13

梅雨明け間近の晴れ間にカワセミを撮る

池の水位測定用のパイプにとまるカワセミのオスをまた撮った(前回は6月19日に掲載)。

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トリミングして拡大すると次のような感じ。

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やっぱりちょっと警戒されているなぁ。あまり脅かさないように、真正面からカメラを構えず、横目で観察し、ゆっくりカメラを向けてさっと撮ってまたそっぽを向いたりしていたんだけどなぁ。

そんなことをやっていると、顔見知りの人が通ったので、「そこにカワセミがいますよ」と教えたら、「カメラを向けているんでわかりやすかった」と感謝された。

カワセミが魚を捕るところを動画で撮りたかったが、あんまりしつこくすると嫌われるので諦めた。育児疲れなのかどうかわからないが、ちょっと痩せているように見えたのが心配だったしね。

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2023/07/09

六脚歩行ロボットを作った

マイナンバーカードの取得強制(健康保険証廃止)とかトリチウム汚染水(原発処理水)の海洋放出とか、嫌なことばかり耳にする昨今、雨降りが続いて山にもいけないので、レゴをいじって過ごす(レゴ、レゴテクニックは商標です)。

レゴテクニックの部品を使って歩行機構を作ることは何度か試しているが、なかなかうまく行かない。

テオ・ヤンセンのストランドビースト機構を模したものは、無理な力がかかって歩行中に分解した。分解しないように堅固に組むと、遊びがないので動かなくなる。

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ちなみに、この写真は片側の四脚で、左右で八脚となる。レゴテクニックの部品だと、リンク機構のバーの長さを微調整できないところに問題がありそうだ。バーの長さの比率や角度は Wikipedia などに載っているが、レゴで正確に作ろうとすると巨大になるだろう。

作ってみて気づいたのだが、ストランドビースト機構では足があまり上がらず、すり足のようになる。ストランドビーストを海岸の波打ち際で歩かせるのは、風を受けるだけでなく平坦だからだろうか。

ということでストランドビースト機構は諦め、トロットボットのリンク機構を試すことにした。トロットボットについては、https://www.diywalkers.com/trotbot-linkage-plans.html などを参照のこと。

レゴテクニックを使用したトロットボットは、このサイトをはじめあちこちで見ることができるが、今回あえてレゴの作例は見ずに、バーの長さと配置だけを参考にした。理由は意地と、使用可能な部品の数が限られているからである。

最初は四脚で歩かせることができるだろうと思っていたが、脚の部分が脆弱で自重に耐えられないので、六脚にした。

延べ3日、6時間以上かかって、どうにか動くものができた。次の動画は片側三脚の動きを示したもので、クランクの位相は約120度ずらしている。

しかし、歩かせてみると、なんだか可哀想な感じになってしまった。躯体の重さに負けて、踏ん張った脚が傾いてよろけてしまう。うまく同期していないように見えるのは、左右別々のモーターで駆動して、方向転換できるようにしているからだ。

モーター2個で六脚を動かすことに無理があるのかなぁ。昆虫にしろ実用的なロボットにしろ、関節ごとにアクチュエータ(筋肉やサーボモーター)を設けて、細かい制御しているからなぁ。

サイズと剛性の兼ね合いもありそうだ。モーターと電池の重さを支えるにはある程度のサイズの躯体になるし、それなりの剛性が必要で、そのためにまた大きく重くなる。昆虫サイズだと、相対的に重力の影響が小さくなるのだけどねぇ。

実際に六脚歩行機能を作ってみて、昆虫すごいな、進化(変異と自然選択と時間)って恐るべきものだな、と思う。そう思いつつ、アサガオにつくカメムシを毎朝駆除しているのだが。

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