『富士山はどうしてそこにあるのか』『富士山噴火と南海トラフ』を読んだ
江戸時代の宝永の大噴火から300年。
平均すると30年に1回噴火してきた富士山は、いまも地下にマグマをため込みつつ、不気味な沈黙を保っている……のだそうだ。
噴火のきっかけとなりそうな南海トラフの巨大地震は,2030年プラスマイナス5年あたりに発生する確率が高い……のだそうだ。
地震、津波、噴火、山体崩壊……その災害の規模は、まさに未曽有(みぞう)のものとなるだろう。
毎日富士山を見ながら考える。
会社は溶岩に飲まれるかもしれないが、自宅は愛鷹山に守れて大丈夫だろう。
……地震で潰れなければ。
火山灰は東に流れるだろうから、自宅のあたりにはあまり積もるまい。
……雨が降ったら重みで屋根が抜けるおそれはあるが。
等々。
家に居れば(潰れなけば)助かる確率が高いが、仕事に出かけたり、山や海に遊びに行っていると、災害に巻き込まれるかもしれない。
といっても、家にこもって過ごすわけにもいかない。
災害がやってくることを気に留めつつも、(還暦過ぎてるけど)老後のために働き、山や海に遊びにいくのだ。
(写真は香貫山の夫婦岩。たぶん夫のほう。1000万年位前の海底火山の噴出物だそうだが、なんでこんな形になったかなぁ。)
それにしても、大規模な火山活動や地殻変動の話を読んでいると、使用済み核燃料を地層処分するなんて言う話が「冗談」としか思えなくなる。
冗談でなければ、愚かしいファンタジーである。
だって、10万年前には富士山はなかったわけだし、6万年前には箱根が噴火して火砕流が横浜まで達したりしている。
高レベル廃棄物の放射能がバックグラウンド並みになるまで100万年ほどかかるそうだが、100万年前といえば、伊豆海底火山群が本州に衝突したころだ。
伊豆が半島となり、丹沢山地が盛り上がり、箱根や富士山が噴火を始めたのは、その後のことなのだよ。
やっぱりたまには地学や生物進化や宇宙SFを読んで、でっかいスケールで地球を見下ろすことも必要だね。
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