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2018/07/27

「生産的でない」人を大事にするように進化したのだ

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写真は、アラスカの海岸近くの川で見たサケ。
サケは大量の卵を産むが、産みっぱなしである。
そのため、大部分の卵や子供は死んでしまい、再び産卵のために川に戻って来るまで成長する子供は、ごくわずかだ。
多産多死型の繁殖戦略なのである。

ヒトはサケとは異なり、少数の子供を大切に育てる、少産少死型の繁殖戦略をとっている。
しかも、母親だけが子育てをするわけではなく、周囲の未婚の女性だけでなく、年老いた女性も手助けする。

狩猟採集民の研究によれば、母親の採集した食料だけでは足りない分は、祖母、姉妹、いとこ、おばが手当する。なかでもとくに重要な役割を果たしているのが祖母であり、この経験豊富な先輩採集者は、通常、世話の必要な幼児を抱えていないことも手伝って、きわめて有能な助っ人となる。実際、人間の女性が出産可能な年齢を過ぎたあとまで長生きできるように自然選択が働いたのは、祖母として娘や孫への食料供給を手伝えるからだった、という説もあるほどだ。
(ダニエル・E・リーバーマン『人体600万年史』〔上〕p.133-134、ハヤカワ文庫)

人類は、子供を産まない(産めない、産めなくなった)人を大切にし、その人たちがヘルパーとなるように進化してきたのである。

それなのに、LGBTの人々を「生産的でない」と決め付けるような政治家が、この現代にいるとは。
しかもこの議員、農学部出身だそうだ。
もう、非科学的で恥ずかしいから、農学部卒を名乗ってほしくないと思うのである。

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