« 官邸ドローン事件から見えたこと | トップページ | ようやく『ディアスポラ』を読み終えた »

2015/04/26

『花井沢町公民館便り(1)』を読んだ

ヤマシタトモコ著『花井沢町公民館便り(1)』を読んだ。
怖い話である。

ある日突然、小さな町が通過不能な見えない「境界」に包まれてしまう。
無機物か、死んでいれば通り抜けられるが、鳥も虫も、生きている人間も出入りできない。
その「境界」の内外で、人々はどのように生きていくのか……。

この境界というか壁というか、バリアーのようなものが「事故」によってできたという設定が絶妙だ。
刑務所やシェルターとして利用することを目的に実験中の装置が故障したらしい。

「銀河ヒッチハイク・ガイド」シリーズの『ほとんど無害』の中のエピソードのようである。
「絶対壊れないはずの機械」が壊れたときには、そばに近づくことも、修理することもできなくなるのである。

事故によって閉じ込められてしまった花井沢町の人たちと、外部の人たちとの間に生じるどうにも越えがたい「感覚」の差などを含めて、どうしても福島第一原子力発電所の事故を思わせる。
まさに「3.11後のマンガ」と言えるだろう。

|

« 官邸ドローン事件から見えたこと | トップページ | ようやく『ディアスポラ』を読み終えた »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 『花井沢町公民館便り(1)』を読んだ:

« 官邸ドローン事件から見えたこと | トップページ | ようやく『ディアスポラ』を読み終えた »