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2014/10/02

火山という火山は、すべて活火山

Fig_v02


火山の噴火というと、地下のマグマが噴き上がり、火山灰や溶岩を噴き出す「マグマ噴火」がまず思い浮かぶ。
だが、火を噴かない「噴火」もある。


Fig_v01


昭和の理科・社会では、火山を活火山・休火山・死火山に分類していた。
活動中の浅間山は活火山、噴火の記録はあるけど現在は活動していない富士山は休火山、噴火の記録のない箱根は死火山、というように。


だが、死火山と呼ばれている山の下にも、じつはマグマが息づいているのではないか。
火山の活動周期が数千年から数万年なら、活動していないように見える山も、それは寿命の短いヒトには知り得ないだけであって、明日にも噴火する可能性があるのではないか。


じつは、木曽の御嶽山も、1979年に水蒸気噴火を起こすまでは、「死火山」と言われていた。


岐阜の地学/火山/御嶽山1979年噴火 http://chigaku.ed.gifu-u.ac.jp/chigakuhp/html/KYO/chisitsu/gifunochigaku/volcanos/ontakesan_1979/index.html


現在、休火山や死火山という分類は用いられていない。
文字や絵による歴史上の記録だけでなく、地質学的な証拠から1万年以内に噴火したことが明らかな火山は、すべて「活火山」である。


Fig_v03


さてさて、山に降った雨は、地下にしみ込む。
その地下水に、マグマの熱が及ぶ。


温まった地下水が穏やかに流れ出れば、温泉である。


だが、地下水が沸騰すると「水蒸気噴火」が起こる。
水蒸気噴火では、溶岩や火山弾、新しい火山灰は噴出しないが、以前の噴火により火口付近にたまっていた火山灰や火山岩が噴き上げられることになる。


Fig_v04


このように、マグマに由来する新しい溶岩や火山灰が噴出するかどうかによって、噴火のタイプは水蒸気噴火とマグマ噴火に分類される。
この分類が、「水蒸気噴火する山」と「マグマ噴火する山」というような、「火山そのものの分類」ではないことに注意したい。


そもそも水蒸気噴火が起こる原因である「地下水が加熱」が、なぜ急激に起こったのか?
ひょっとして、地下のマグマが上昇を始めたからではないのだろうか?
したがって御嶽山も、次にマグマ噴火する可能性もあるのではないか?


……火山という、数万年の寿命を持つ相手に対し、ヒトの寿命はその百分の一以下である。
夏の虫がヒトの一生を知ろうとするようなものだから、容易なことではないわなぁ。


地球環境を相手にするとき、科学的な態度を保とうとすれば、謙虚になる以外にない、と思うのである。

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