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2014/10/24

『零式戦闘機』を読んだ

吉村昭著『零式戦闘機』を読んだ。
牛のエピソードから始まり、馬のエピソードで終わる。

宮崎駿のアニメ映画『風立ちぬ』にも描かれていた、飛行機を工場から飛行場まで牽いて行く、あの牛である。
牛で(後には馬で)、飛行機を運ばなくてはならない国が、工業大国と戦争したのである。
なんと無謀なことか。

まぁ、地震と火山の島国で、また原発動かそうなんて考えるのも無謀だけどね。
本質は変わっていないということか。

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2014/10/19

三島溶岩流末端を歩いて出勤

先週木曜日の朝、歩いて出勤した。
組織変更・人事異動に伴う歓送迎会があるので、車での出勤を見合わせたのである。

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富士山初冠雪の朝、もうちょっと眺めの良いポイントから撮れば良かったのだが、会社への最短経路から外れてちょっと戻ることになるので諦めた。
上の写真の手前の壁の下は放水路で、100メートルほど先(写真右側)で狩野川の支流、黄瀬川へと注ぐ。

黄瀬川は御殿場から裾野、長泉、沼津へと流れる間、その川底はほぼ富士山の溶岩である。
鮎壺の滝公園の吊り橋で沼津から長泉へと黄瀬川を渡る。

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鮎壺の滝の段差は、10万年前の三島溶岩流の末端である。
考えてみれば、ワシの通勤経路はほぼ三島溶岩流の末端に沿っている。

エクストリーム出勤ならぬ溶岩ストリーム出勤である。

これから数十年のうちには、再び富士山か噴火するのではないかと聞く。
十年後か、来年か、明日か、それはわからない。

富士山が噴火したら、一週間から一ヶ月でここまで溶岩がやってくるとハザードマップに書いてある。
そうなったら出勤するのは難しいなぁ。
いや、出勤どころではないか。
溶岩がやってくるまでの間、何をしたら良いのか。

……なんてことを考えてながら歩いた。

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40分ほど歩いて三島駅到着。
三島の駅前でも、溶岩流が観察できる。
上の写真でも、溶岩流の断面が見えている。

それどころか、溶岩の中を火山ガスが通り抜けた痕跡であるところの風穴すらある。
上の写真の左の大きな松の根元がその風穴の入口だが、一般公開されていない。

このあたりが溶岩流に見舞われるようなことがあったら本当に大事(おおごと)だが、ありえないとは言えない。
富士山の噴火は数百年に1回だそうだ。
次の1回が自分の生きているうちにない、というほうに賭けるほど、ワシは楽観的ではない。
だからといって引きこもるわけには行かないので、今日も富士山を眺めながら出勤するのだ。

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2014/10/15

胡散臭さの根源

某TV討論番組を見ていて、胡散臭い人たちが胡散臭くなる根本原因がわかったような気がした(個人の感想です)。

テーマは「火山噴火は予知できるか」。
火山学者や防災の専門家は、噴火予知は不可能なので、いかに備えるかが重要だと説く。

議員は予知のために予算も使っており、いずれ可能なはずという。
挙げ句、防災にケチを付ける。
富士山が噴火したら東京に降る何千万トンもの火山灰に対処する必要がある。
「だからといって、何万台ものダンプ(トラック)を、運転手を乗せて待機させとくわけにいきますか」

もちろん、そんなことは誰も言ってない。
火山学者たちは呆れてポカンとしてた。
とんでもない例を持ち出して話をすり替える。
だから胡散臭くなるのだ。

中小企業が電気代の高騰で苦しんでいる。だから原発を再稼働しなければ・・・といった(よく聞く)言説が思い起こされる。
中小企業の経営が苦しい原因は電気代だけではあるまい。
国際競争力の(相対的な)低下、原材料費の高騰、人手不足、技術の継承困難・・・。
妙な景気対策や大企業優遇策のほうが問題ではないのか。

それに、正確に見積れば原発の発電コストは「高い」はずなのだ。
地震などへの防災対策、事故時の補償、高レベル廃棄物処理費用(数百年から数万年もつ施設を造れるのか?)など、発電コストを押し上げる要因は数多い。
それらに言及せず、要するに誤魔化しているわけだから、これまた胡散臭い。

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原発から火山の話に戻れば、川内原発の再稼働は「火山の噴火が予知できることが前提」である。
そこで、火山の噴火予知が可能でなければ困るわけだ。

だからといって、予知できないことが前提の防災対策にケチを付けるというのも変な話である。
防災の立場からは、予知ができないことを前提に、技術革新や防災意識の醸成により、少しでも被害を少なくする対策が提示されていたのに、である。
火山灰による通信の障害が問題なのであれば、防塵仕様の通信設備や通信機器の開発・普及といった対策が考えられる。

ガスタービン式の火力発電所や送電線への火山灰の影響も考えられる。
それならば、火力発電所への依存を下げるように、小規模な発電(太陽光・風力・地熱・小水力・バイオマス etc.)を普及させ、スマートグリッドを通じて電力を安定供給できる体制を整えておくべきではないか。
もちろん、降灰時には太陽光発電は役立たずになるだろう。
だが、「電力のインターネット」によって、生き残った発電所が生き残った送電網を使って、最低限度の電力供給を続けることは不可能だろうか?

素人考えではあるが、核燃料サイクルを復活させるための技術開発や投資よりも、よほど「みんなのため」になると思うのだけどねぇ。
既得権のある(=胡散臭い)人の考えは違うのだろうねぇ。

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2014/10/09

皆既月食は見えず、LEDの夜

今夜は月が煌々と輝いてるのに、なぜ昨晩は曇ったんだろうなぁ。
……というわけで、静岡県東部では、2014年10月8日の皆既月食は見えなかった。


晴れれば、地球の大気圏で屈折して届いた赤い弱い光だけに照らされた、赤黒い満月が見えたはずだったのに。
太陽の(虹の七色の)光のうち、朝焼けと夕焼けの色に同時に照らされた月……見たかったなぁ。


月の見えない夜、白色LED(発光ダイオードの)ヘッドランプを灯しての散歩を終え、ウチに戻ればTVはノーベル物理学賞受賞のニュースで持ちきり。
液晶TVの光源もLEDだし、居間の照明もLEDである。 


今年のノーベル物理学賞は、三人の日本人科学者による青色発光ダイオードの発明・製品化に対して与えられた。
赤色と緑色のLEDは早くから実用化されていたが、青色のLEDは20世紀中には無理ではないかと言われていた。
その困難を克服し、21世紀の人類に明るい、環境負荷の少ない光を与えた功績が評価されたのだ。


 Basic_color_3


赤・青・緑の光の三原色が揃えば、すべての色が表現できる。
三原色を均等に混ぜれば、太陽光と同様の白色光になる。


さて、懐中電灯やシーリングライトには、赤・青・緑の三色のLEDを使っているわけではない。
「白色LED」が1個あるいは数十個使われている。


「白色LED」とは何なのか?


Dsc_0441s


写真撮影時のフラッシュとしてスマートフォンに装備されている白色LEDを「自撮り」してみた。
鏡に映して写したので、ちょっとゆがんでいるし、ゴミも写っているし、ゴーストも出ているし……まぁいいか。


上の写真の左側の丸い「白色LED」をよく見ると、黄色っぽい。
懐中電灯やシーリングライトのカバーを外してみるとわかるとおり、点灯していない「白色LED」は、黄色いのである。
これはなぜかというと、じつは青色LEDを使っているからなのだ。


青色LEDそのものは、青くない。
点灯していないときは銀色の電極が見えるだけで、通電すると青い光を発する(なにしろ「青色発光」ダイオードだからね)。


白色LEDは、青色LEDを黄色の蛍光色素を含むプラスチックで封入してあるので、黄色く見えるのである。
青色LEDから発せられる青い光のうちの一部が、蛍光色素に吸収され、蛍光色素は黄色い光を発する。
LEDが発する青い光と、蛍光色素が発する黄色い光が混ざって、白く見えるのである。


光の三原色の図をもう一度見てみよう。


 Basic_color_3


赤や緑の光がなくても、青と黄色の光をまぜれば、白くなることがわかるね。

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2014/10/06

台風直撃

台風一過の空
今朝、台風18号が静岡県に上陸し、ウチの上を通過していった。
幸いウチには大きな被害はなく、日没後には夕焼け空が広がった。

先週から直撃が予想されたので、今日はもう会社を休むつもりで備えていた。
気象警報は出まくるし、避難勧告が出た地域もあるし、各地で被害も出ているし、交通障害も残っている。
しかし、ウチの被害はカーポートの屋根のネジが緩んで、ポリカーボネートの波板がアルミの枠から外れかけたくらいだった。

備えておいて、大事がなければ、幸いである。

会社を休んだ分、モバイル用サイトの作成手法をアレコレ試してみた。
jQuery とか jQuery Mobile とか、勉強しながら試して、わかったことが一つ。

CSS3 で縦書きに対応したといっても、スマートフォンやタブレットに適した縦書きのページを作るのは、とても難しい。
Webページの先頭位置は左上だから、最初に表示される部分は縦書きの文章の末尾になってしまうのは、どうにかならないものだろうか……。

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2014/10/03

時とともに役割は変わる

時とともに役割は変わる
毎朝のホトトギス観察。
毎日新たに蕾が開き、開花中の花の数が増えていく。

よく見ると、「開花中」といっても花びらの開き具合が違う。
雄しべや雌しべの様子も違う。

上の写真の中で、雄しべの葯に触ったとき、指に白い花紛が付いた花は一つだけだった。

花粉を出す花、受粉体勢の整った花、受粉した花。
咲いてからの時間経過により、役割が移り変わっているのである。

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2014/10/02

火山という火山は、すべて活火山

Fig_v02


火山の噴火というと、地下のマグマが噴き上がり、火山灰や溶岩を噴き出す「マグマ噴火」がまず思い浮かぶ。
だが、火を噴かない「噴火」もある。


Fig_v01


昭和の理科・社会では、火山を活火山・休火山・死火山に分類していた。
活動中の浅間山は活火山、噴火の記録はあるけど現在は活動していない富士山は休火山、噴火の記録のない箱根は死火山、というように。


だが、死火山と呼ばれている山の下にも、じつはマグマが息づいているのではないか。
火山の活動周期が数千年から数万年なら、活動していないように見える山も、それは寿命の短いヒトには知り得ないだけであって、明日にも噴火する可能性があるのではないか。


じつは、木曽の御嶽山も、1979年に水蒸気噴火を起こすまでは、「死火山」と言われていた。


岐阜の地学/火山/御嶽山1979年噴火 http://chigaku.ed.gifu-u.ac.jp/chigakuhp/html/KYO/chisitsu/gifunochigaku/volcanos/ontakesan_1979/index.html


現在、休火山や死火山という分類は用いられていない。
文字や絵による歴史上の記録だけでなく、地質学的な証拠から1万年以内に噴火したことが明らかな火山は、すべて「活火山」である。


Fig_v03


さてさて、山に降った雨は、地下にしみ込む。
その地下水に、マグマの熱が及ぶ。


温まった地下水が穏やかに流れ出れば、温泉である。


だが、地下水が沸騰すると「水蒸気噴火」が起こる。
水蒸気噴火では、溶岩や火山弾、新しい火山灰は噴出しないが、以前の噴火により火口付近にたまっていた火山灰や火山岩が噴き上げられることになる。


Fig_v04


このように、マグマに由来する新しい溶岩や火山灰が噴出するかどうかによって、噴火のタイプは水蒸気噴火とマグマ噴火に分類される。
この分類が、「水蒸気噴火する山」と「マグマ噴火する山」というような、「火山そのものの分類」ではないことに注意したい。


そもそも水蒸気噴火が起こる原因である「地下水が加熱」が、なぜ急激に起こったのか?
ひょっとして、地下のマグマが上昇を始めたからではないのだろうか?
したがって御嶽山も、次にマグマ噴火する可能性もあるのではないか?


……火山という、数万年の寿命を持つ相手に対し、ヒトの寿命はその百分の一以下である。
夏の虫がヒトの一生を知ろうとするようなものだから、容易なことではないわなぁ。


地球環境を相手にするとき、科学的な態度を保とうとすれば、謙虚になる以外にない、と思うのである。

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