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2014/01/23

石を咥えた木の謎

昨日のTV番組「ナニコレ珍百景」で「石を咥(くわ)えた木」が紹介されていた。
雑木林の太さ10cmほどの幹に石が半ば食い込んでいる。
大人の胸くらいの高さの幹に食い込んだ様子が、石を咥えているようで、面白い。

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だが、「どうしてそうなったか」についての番組中の説明はいただけない。
もともと、幼い木のそばにあった石を、木が成長するにつれて巻き込み、持ち上げたのではないかというのだ。

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いや、それは科学的にあり得ない。
『となりのトトロ』じゃあるまいし、木が根元の部分でニョキニョキと伸びることはないのだ(「トトロの大木は一夜にして成らず?」参照)。

植物が成長するとき、建物を建て増しするように上へ、外へと大きくなる。
細胞をレンガ(ブロック)と考えるとわかりやすいだろう。
だから、石を巻き込むことはあっても、その石を咥えたまま持ち上げることはない。

では、どうやって木が石を咥えたまま持ち上げたのか?

TV画面を見た瞬間に気づいたのは、石の下、手前側の幹に大きな穴があることだ。

Sketch1390482046278_s

この穴は、ここに太い枝があったが、腐って欠けたことを示している。

Sketch1390482552648_s

つまり、この石は木の幹の中ほどにいきなり咥え込まれたのではなく、もともとは枝の股に挟まったのだろう、と考えられる。

Sketch1390482300650_s

挟まった後、石は現在の幹に巻き込まれ、手前の枝は腐り落ちた。
これで、現在、木が石を咥えているように見える理由が科学的(植物学的)に説明できる。

たが、まだミステリーは残っている。

なぜ、石が人の胸の高さの木の股に挟まったのか?

高さが高さだから、人がいたずらで石を挟んだ、と考えるのが最も簡単だが、他の原因も考えられる。

以前、ほとんど人気のない山中で、何本かの木の股に、石が挟まっているのを見たことがある。
そこは板状に割れやすい岩の崖の下の斜面だった。

崖から剥がれ落ちた石が、飛び跳ねて木の股に挟まったのである。

もしも同じようなことが起こったのだとすると、これは山と木のコラボレーションである。

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