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2013/11/28

安全のための秘密


(イラストは10月26日の「悪ふざけ(4)」から再掲)

こんな問題を提起するSFやファンタジーがある。

科学者(魔法使い)の発見や発明が、人類や世界を滅ぼしかねないとき、どうする?
病原菌や遺伝子の欠陥、異星からの通信、魔物を呼び出す方法、核融合、人工ブラックホール、気象のコントロール、その他なんでもいい。

B級SFや凡庸なファンタジーでは、その発見(発明)を隠したり、科学者(魔法使い)を抹殺したりして、解決する。
「人類には知ってはならないことがあるのだ」「知らないほうが幸せだ」というわけだ。

現実には、隠したり秘密にして良いことなど、ほとんどない。

例えば、PCやスマートフォンのOSやアプリケーションソフトの脆弱性。
悪意あるクラッカーにより乗っとられる可能性のあるバグを発見したソフトウェアメーカーは、その事実を公表すべきか?
まだ誰にも知られていないので、公表することはかえって危険ではないか?

ソフトウェアのセキュリティに関しては、「公表する」ことが正解で、公表した上で改善するのが正しい企業の在り方である。
隠しても、誰かが見つける。
悪意ある人に見つけられる前に公表し対応を皆で考えるのが最もリスクが小さい、つまり安全なのである。

というわけで、WindowsやAndroidの更新の通知が来たら、おっくうがらずにアップデートしましょう。

さて、発見・発明に話を戻す。
魔法についてはよくわからないので、科学的なほうに絞る。

国家権力や悪の組織は(というふうに同列に扱ってしまう)、人類や世界を滅ぼしかねない発見・発明を秘密にし、我が物としようとする。
敵に対して有効な手段、すなわち兵器、軍事的なパワーとなるだと考えるからだろう。

だが、科学的な発見・発明は、いずれ誰かが発見・発明する可能性がある。
隠しておくことが得策でないだけでなく、危険を招くかも知れない。

例えば、最初の発見・発明で幸運にもコントロールできたとして(だから兵器にしようと思うわけだが)、誰かが偶然に再発見・再発明したとき、コントロールできる保証はない。
安全のためには、秘密にしておかないほうがよいわけだ。

だから、国民の安全を守るために秘密保持が必要だ、と言われてもなぁ。
そう言う首相や、強行採決する議会が、憲法違反の選挙の産物だからなぁ。

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