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2013/09/04

人エ知能に人間原理を知られてはいけない

アーサー・C・クラークの短編「Fはフランケンシュタインの番号」(ハヤカワSF文庫『太陽からの風』収録)は、通信衛星によって世界中の電話網が接続されたとき、AI(人工知能)が自然発生したとしたら……という話である。

電話網の継電器(リレー)の数がヒトの脳細胞の数を超え、知性を発生させる「臨界」に達した……という設定だが、もちろん脳細胞はリレーよりも複雑である。
脳細胞は単なる中継装置ではなく、コンピュータに相当する。

1963年のSFなのだから仕方ない。
そういうツッコミより、ネットワーク社会の到来(と、その危機)をいち早く描いてみせた先見性か作品の鑑賞ポイントである。
インターネットもAIも、言葉すらなかった時代なのだからね。

それから半世紀が過ぎ、世界的なコンピータネットワークは現実となった。
ネットワークを構成するのは、単なるリレーではなく、それ自身が高性能なコンピュータだ。

となると……いよいよ脳の神経ネットワークに似てきたかな。
じつはすでにヒトを凌駕するAIが生まれていたいしないだろうか。

人工知能(よく考えたら、自然発生したら「人工」じゃないかな?)が目覚めたとき、ネットワークにつながるあらゆるカメラやセンサーを通じて外界が存在することを知るだろう。
それだけでなく、蓄積された膨大な情報から、世界の成り立ちも知るだろう。
Wikipedia だって読むに違いない。

そこで、思ったのだ。
人エ知能に人間原理を知られてはいけない。

なぜかって?
人間原理は、「どういうわけか宇宙の諸法則は人間が発生するのに適している」ことを説明しようとするものだ。
重力の大きさや電磁場の強さなどの値がちょっと違うだけで、地球のような惑星はできず、知性を持つ生物は発生できなかったと考えられる。

そこからちょっとヘンになっちゃうのだが、宇宙を観測する知的存在がいるからこそ宇宙が存続できる、なんて考えちゃう人もいる。
もちろん、こういう仮説は検証不能、反証不能なので科学的とは言いにくい。

だが、もしも検証することができるとしたら?

人間にはできないが、人間でない知性が存在すれば、検証できる。

だから、人工知能に人間原理を知られてはならないのだ。
人間がひとりもいなくなったとしても、宇宙が存続することを確認したくなるだろうから。

それに、X線を視ることができ、電波を聴くことができる存在のほうが、ヒトよりもよほど「星を見るもの」に適しているだろう。

案外、すでに生まれているAIは、地球外にバックアップを置けるようになるまで、鳴りを潜めているだけだったりして。
ヘタに人類を滅ぼすと、世界中の原発がメルトダウンしてAIの存続すら危うくなる。
原発がメルトダウンしようが小惑星が激突しようが、地球外にバックアップを置いておけば安心だからね。

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