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2013/04/21

エクスマキナ

映画『エクスマキナ―APPLESEED SAGA―』をDVDで見た感想……。


3DCGの人物を2Dアニメっぽく表示するトゥーンシェーダーの精度は全作『アップルシード』から格段に向上していた。


都市やランドメイト(乗用マスタースレイブ型パワーアシストスーツ)などのガジェットのデザインも洗練されていたが、物語はちょっと残念だった。


どのあたりが残念だったかというと……。




残念な物語


最初から悪役がものすごくわかりやすかったこととか。


原作では町の整備工だったヨシツネくんは映画ではESWATの専属メカニックだが、タイミング良く姿を現しすぎなこととか。
ん? ひょっとして、ヨシツネくんがデウス・エクス・マキナ(都合よく現れる機械仕掛けの神)なのかな?


いくらなんでも「出所不明なオープンソースハードウェア」はないだろ、とか。
それが物語の鍵となるウェアラブル端末だし。
それをヒトミからもらったデュナンは何で使ってないのとか、ヒトミは常用してないのとか。
まぁ、主人公たちが真っ先に人格を乗っ取られちゃったら、物語にならないのはわかるけど、回避できた理由が欲しいかなぁ。


しかし一番残念なのは、クライマックスで「どこかで見たような風景」がいっぱいあったこと。


『アイ,ロボット』


単なる機能設定変更なのかウイルスを仕込まれたのかよくわからなかったが、ブリアレオスが「治療」によって興奮すると暴走するようになってしまった。


その暴走を止めるために用意された鎮静剤だかナノマシンだか、とにかくその「液体」を注入するために、神経にシリンダー(注射器)を突き立てる。


なんだかどこかで見たようだなぁと思ったら、映画『アイ,ロボット』に、陽電子頭脳を破壊するために使うナノロボットを注入するシリンダーが出てきた。


『ザ・ロック』でVXガスにさらされたニコラス・ケイジがアトロピンを心臓に直接投与する際にも、同様のシリンダーを使っている。


……というか、人間(もしくはアンドロイド)が握りやすいサイズで、ガス圧によって液体を注入するような機構だと、同じような外見になっちゃうよね。


まぁ、生物学で言う平行進化(収斂進化)みたいなもので、同じ機能を果たす「道具」は似たような形態になってしまうものだから、仕方ないか。


以下、パクったとかパクらないとかの話ではなく、上記と同様に、同じような効果を得ようとすると似通ってしまう例とも言えるかもね。


『マトリックス・レボリューションズ』


「敵の秘密基地」に侵入すると、無数のロボット(ドロイド)が魚か鳥の群れのように、渦を巻いて、デュナンやブリアレオスのランドメイトに襲いかかる。


『マトリックス・レボリューションズ』で人類の避難所「ザイオン」に侵入してきたセンチネル(偵察・攻撃用のマシン)の群れが、守備隊のAPU(Armored Personnel Unit)に襲いかかる様子を思い出した。


何しろ多勢に無勢な感じの中、必死に弾幕を張って打ち落とすしかない。
『マトリックス・レボリューションズ』では、APUの弾丸が尽きると、人が弾薬箱を運んで行くという、とってもアナログな対応をしていた。
『エクスマキナ』のランドメイトは、余程多量の弾丸を抱えていたのだろうね(それでも弾丸を使い尽くして、ブリアレオスは大太刀を振るってたね……)。


そういえば、APUはランドメイドと同様のマスタースレイブ機構だなぁ。


『銀河鉄道999』


「女王」を倒したら「都市」が崩壊することとか。


バックアップシステムはなかったのかな? メインシステムが壊れたら連鎖的に崩壊するなんて、危なくて運用できないよね。3.11の教訓が生きてないシステムだなぁ。


『天空の城 ラピュタ』


構造物のつなぎ目がほぐれて崩壊し、「海」へとばらばらと落ちる壁やら床やらを縫って飛行するところとか。


『エイリアン2』


崩壊寸前のプラットフォームで、もはやこれまでかと諦めかけた主人公たち。


そのとき、プラットフォームの下から、さっさと逃げたと思われた味方が操縦するVTOL機(垂直離着陸機)が現れる。


……という具合で、ほかの映画で見たようなシーンがいっぱい出てくるところがとっても残念だった。


せっかく、すごい技術を使っているのだから、見たことのない光景が見たかった。

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