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2013/03/25

NHKスペシャル『完全解凍!アイスマン』

ちょうど、こんの散歩の時間に当たっていたので、BD に録画して見た。
近所の公園のサクラが五分咲きから六分咲き、その夜桜見物ついでの散歩ということで、カミさんも一緒に歩いた。
自治会連合会主催のライトアップも21時を過ぎて終了していたため、懐中電灯の明かりでライトアップ。
この時期、おや、こんなところにもサクラがあったのか、と発見する楽しみもある。

それはさておき、アイスマン。
すごくビックリした部分と、そうでもない部分とがあった。

まず、阿部寛が番組ナビゲーターとのことだったが、なんだかあまり彼が出てくる必然性がなかったように思う。
番組全体の作りも NHK らしく単調で、ちょいとうつらうつらしちゃった部分もある。

5000年前の人々が、肉やハーブを用いた食事をしていたグルメであったり、小麦を栽培してパンを作ったり、高度な工芸品を身につけていたりしたことなどには、別に驚きもしなかった。
四大古代文明(四大文明自体が古い考え方だそうだが)以前に、世界各地で農耕や技術革新が始まっていたことは、常識なのではないかと思う。
日本においても、青森の三内丸山遺跡の発掘物などから、縄文人がグルメで豊かな食生活を楽しんでおり、ポシェットなどの細工物から巨大な木造建造物まで、さまざまなモノを作っていたことがわかっている。

それよりも驚くべきことは、そうしたことが「遺物」ではなく「遺体」と「遺品」からわかったということだ(アイスマンの周辺から見つかった道具や衣類は「遺物」ではなく、所有者が明らかなのだから「遺品」と呼ぶべきだろう)。
文字通り、ナマの資料であり、試料であり、史料である。
胃の内容物から最後の食事がわかり、腸の各部の内容物に含まれる花粉から、移動経路がわかる。
標高によって植物の種類が異なるから、腸内の花粉がわかれば、死の何時間前にどのあたりにいたかの推測ができるのだ。なるほど。

何よりビックリしたのは、発見当時の状況だ。
登山者が氷の上に出ていた後頭部と背中の一部を発見し、警察が氷河の中から掘り出した。
警察は当然、遭難者だと考えてパスポートや結婚指輪など、身元がわかるような品物を探した。
……出てきたのは、銅製の刃の付いた手斧や毛皮の衣類……ここで考古学者(人類学者だったっけ?)が登場し、この死体が現代人ではなく数千年前のものだと判明する。

そしてまた、遭難者だと思われていたアイスマンの体内から鏃が見つかり、後頭部に傷もあったことから、じつは殺されたのだということが判明する。
結局のところ、(現代ならば)警察沙汰だったわけだ。

一つ疑問に思ったのは、入れ墨のあった場所がツボに一致するという話。
あれはどの程度信憑性があるのだろうか。
経絡図の壁画とかが出てくると、傍証になりそうだけどね。

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