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2013/03/11

NHKスペシャル「メルトダウン」を見た

NHKスペシャル「メルトダウン 原子炉“冷却”の死角」を見た。

これまでの調査報告書では明らかになっていなかった「事実」が示されていた。
耳を疑うような「発言」もあった。

福島第一原子力発電所1号機が全電源喪失し、原子炉が過熱し始めたとき、炉心を冷却するイソコン(非常用復水器、IC)は停止状態にあった。
イソコンは電源なしに原子炉を冷却できる装置だが、動作しているのか、停止しているのか、わからない状態だった。
制御室が停電していたので、制御盤のランプが消えていたからだ。

だが、免震重要棟の東電社員らは、1号機のイソコンの排気口(通称「豚の鼻」)付近に「もやもや」を認め、イソコンが動作して原子炉を冷却していると判断した。
……しかし、それは誤りだったのだ。
イソコンは停止しており、原子炉は暴走し、メルトダウンに至った。

さて、アメリカのナイン・マイル・ポイント原発の運転員は誰でも、イソコン(IC)が作動したときにどうなるか知っているという。
もやもやどころか、建屋を覆いつくす勢いで、盛大に湯気が出て、すごい音がするので、心の準備ができていないとびっくりするのだそうだ。
もやもやは、イソコンが停止してからのことだという。

そのことを、「誰でも知っている」のは、4年に一度イソコンの起動試験をしているからだ。

一方、東京電力が気付かなかった理由……それは40年間、イソコンを起動したことがなく、福島第一原発の運転員は誰も、経験がなかったからだ。

イソコンを作動させて原子炉を冷却した経験がなく、消防車から水を注入して原子炉を冷却する訓練もしたことがない。

経験がないどころか、基本的な技術力が不足している、生きものである原子炉に対する認識が不足していた……東京電力の原子力部門の幹部自らが認めている。

ということは、原子力の「専門家」の実態は、未経験者、非熟練者の集団だったということか?

まぁ、何であれ、「専門家=熟練の職人集団}であるとは限らない。
だが、扱う対象が原子力だよ? 「核」だよ?

ワシだって会社ではコンピュータやDTPの専門家と見なされているが、自分では未熟であることを認識している。
しかも、ワシが未熟者であっても、何かミスをやらかしても、誰かが死ぬようなことはない。
何万人もの人々が住む家を失い、耕す畑を失うこともない。

それでもなお、「安全が確保されれば、順次再稼働」などと言うか。
こんな「専門家」に「原子力の安全」を託してよいのか?
託されるほうだって困ると思うぞ。

それこそ、危機意識の足りない、「平和ぼけ」ではないのか?

「防護服なしのエフイチ散歩」でもしてみて、眼を覚ましてはいかがだろうか?

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