« 銃弾を使う聖戦などニセモノだろ | トップページ | シイタケ養殖? »

2013/01/23

輝けるもの

ちょうど散歩の時間に当たったため、録画しておいたNHKスペシャル「世界初撮影! 深海の超巨大イカ」を、ようやく先週末に観た。

興奮した。
そういえばワシは四半世紀以上前に、海の生物にも興味があって、東京水産大を受験したのだった(数学の出来が悪くて不合格だったが)。
植物や陸上の動物のほかに、海中の微細な生物にも興味があったのだ。

東京水産大(現在の東京海洋大学)に受験前に下見に行ったとき、キャンパスに「でん」と展示されていたセミクジラの骨格に驚いた。
長さ20メートル弱、この骨に肉が付いていて、生きて動いていたのだ、と考えたとき、この生命を育む海というのはすげえなぁ、と感嘆したのだった。

全長がクジラに匹敵するほどの巨大なイカがダイオウイカである。
深海でマッコウクジラと死闘を繰り広げ、クジラの頭部に吸盤の痕を残す、海の怪物。

伝説化した目撃例や、海岸に打ち上げられた死体としてしか知られていなかった巨大イカを、初めて潜水艇から鮮明な映像で記録したのだそうだ。

さて、その潜水艇がまた、SF映画『アビス』からそのまま持ってきたかのような、球形で透明なコックピットの、じつに「クール」なデザインである。
潜水艇といったら、小さな窓から覗き見るという印象だったが、まったく違う。
搭乗員は鉄の球に閉じ込められるのではなく、海に包み込まれる感じになるのだろうか。

800メートルの深海で撮影された、輝く巨大なダイオウイカを観ながら、改めて、海はすごいな、思った。
こんなものが棲んでいるのだ。海には。

同時に、その海に放射性物質を含む汚染水を流してしまったことを思い出して腹が立ったりもした。
もちろん、ワシが東京水産大を受験しようと思っていたころ、すでに海は核実験に伴う大量の放射性物質で汚染されていたのだが。

潜水艇の照明を浴びて、イカがゆっくりとまばたきしていた。
イカはその巨大な目と巨大な脳で、何を見て、何を考えているのか。

ちなみに、イカやタコの目は、ヒトよりも設計の良い目である。
ヒトを含むセキツイ動物の目には盲点があるが、イカやタコの目には盲点がない。
盲点は、セキツイ動物の祖先の目の設計をそのまま踏襲したために、「まぁいいか」という感じで放置されてきた欠陥といえる。
インテリジェントな設計者なら、こんな欠陥を放置しないだろう。
ところが、進化というものは、インテリジェンス(知性)とは無関係な、偶然と運の産物なのだ。

深海という過酷な環境下で磨かれ、幸運にも生き残ってきた生物たち。
その生物たちの食物連鎖の上から2番目に位置するのがダイオウイカだ。

もう一つ思ったことがある。
アーサー・C.クラークに見せたかったなぁ。
『海底牧場』その他で、潜水艇が遭遇する何度もダイオウイカの姿を描いていたからね。

|

« 銃弾を使う聖戦などニセモノだろ | トップページ | シイタケ養殖? »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 輝けるもの:

« 銃弾を使う聖戦などニセモノだろ | トップページ | シイタケ養殖? »