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2012/08/09

キュリオシティのイケてないところ

2012年8月6日、NASAの火星探査機キュリオシティが火星に軟着陸した。

ジェットで減速する母船から6輪の探査機を吊り降ろすという、見るからに難しそうな操作を無人でやってのけたのだ。

そのあたりの困難さは、「恐怖の7分間」(Curiosity's Seven Minutes of Terror)というNASAの動画に示されている。

この動画を見た後、現地時間8月5日の管制室の様子と想定CGを交互に示した「Curiosity Has Landed」を見れば、NASAの技術者/科学者たちの喜びがよくわかるというものだ。

無人探査機、要するにロボットが自力で困難なミッションを達成する様子は感動的である。
ワシはどうしても、キュリオシティを切り離した後、どこへともなく飛び去ってしまった母船が気になって仕方がない。
脇役が好きで、脇役のその後の人生(?)が気になるのである。

それはさておき、火星の生命探査を目標に掲げるキュリオシティ(好奇心)に関して、どうにもイケてないなぁ、と思うところがある。

それは、プルトニウムを熱源とする原子力電池で駆動していることだ。

火星の砂嵐はすさまじいので、先代の探査機オポチュニティーは太陽電池が砂に覆われて機能不全に陥ることがたびたびあった。
だから原子力電池のほうが後半で長期にわたる活動に適している、という理屈はわかる。

だが、放射線源を火星に持ち込んだことは、いただけない。

金星の有人探査(当時金星はいまわかっているほどの地獄ではないと考えられていたのだ)を描いたクラークの短編SFを思い出す。
金星表面で食事をした宇宙飛行士たちが、弁当のカスを置き去りにしてしまう。
そのカスについていたバクテリアによって、金星の土着の生命が絶滅してしまう……という話。

火星の生命を探査しに行ったキュリオシティが、自らの動力源によって火星の生命に悪影響を及ぼす、なんてことはないだろうか?

プルトニウム爆弾によって長崎が壊滅してから67年、プルトニウムを溜め込んでいる日本に住んでいて、そんなことを思うのだ。

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