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2011/12/09

環境を蝕むもの

足尾の北側には太平山、社山、半月山の山稜が並び、その向こうは日光・中禅寺湖である。
下の写真の左側に遠く、青く見えているのは男体山だ。

Pb260252s_20210918180501

足尾の北側の山並みは、ブナの林やササの原に覆われている。
足尾の岩山は、じつに豊かな日光の自然環境に接しているのである。

Pb260239s

足尾銅山の精錬所跡から北西方向、松木沢沿いの山には、森林がない。
数十年にわたる緑化事業によって、部分的に低木の林や草地ができてはいるが、まだまだ荒涼としている。

なぜこのような荒涼とした風景になってしまったのかは、ご存知のとおり。
精錬所から排出された亜硫酸ガスによって植物が枯れ、表土が流亡(りゅうぼう)してしまったからだ。

そのため、松木村の人々は田畑を放棄し、集落は消滅した。
今はわずかに残る墓碑が、かつてそこに生活の場があったことを示すだけだ。

Pb251156s

30年前には田畑の畔や家の土台の石組みが残っていたのだが、現在は緑化工事の作業場や作業道が建設され、消滅している。

足尾の銅山は、民間企業が国策に乗っかって栄えたものだ。
環境への影響など考えずに国策に応えた結果、うさぎ追いしかの山はハゲ山となり、小鮒釣りしかの川は魚の棲めない毒の川となった。

この図式は、いま東日本の環境を蝕んでいる福島第一発電所の事故と似ている。

うさぎ追いしかの山をゴルフ場にし、小鮒釣りしかの川を三面張りにしちゃった挙げ句、田畑や山林をセシウムまみれにしてしまった責任は、誰にあるのか?

この期に及んで、汚染水を海に放出するとか言ってるが、そう言っている連中は海の環境に関してはシロウトではないのか?
海の専門家である漁師さんたちが怒るのは当たり前である。

……こうしたことについて考え始めると腹が立って仕方がないので、ちょっと止めておく。

その代わり、一つの不気味な図にリンクを張っておく(出典: 早川由紀夫の火山ブログ)。

http://gunma.zamurai.jp/pub/2011/route930.jpg

3月15日の飯館ルートのフォールアウトは、足尾上空も通過しているのだ。

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