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2011/11/24

紙の保存性

このところ、本棚のアキをつくるため、週末ごとにせっせと「自炊」している。
先週の土曜には、昔つくった理科教材を、日曜には映画のパンフレットをPDFファイルにした。

20年以上前のものもあり、作業中はマスク必須だった。
なにしろ、ホコリがひどいのである。
ワシはハウスダスト・アレルギーなのだ。

ホコリだけでなく、カビもひどい。
カビはワシのアレルゲンではないが、紙を蝕む。
表面に点々とカビのコロニーができているので、液晶清掃用の不織布で拭いてみると、深緑色の胞子がいっぱい取れる。

それだけでなく、綴じ具の劣化も著しい。
ホッチキスの針が銅製の場合は良いが、鉄製の場合は錆びてページが汚れる。
ダブルクリップも錆びていた。

サビとカビが付着し、劣化して黄ばんでいる状態を見ると、紙媒体は長期保存には向かないなあ、と思う。
もちろん、中性紙にカーボンブラックで印刷し、綴じ具にも工夫し、温度と湿度をコントロールした環境なら、100年以上保つかも知れないが、一般家庭やオフィスでは難しい。

保存用にとくに用意した印刷物を除くと、ふだん目にする印刷物の保存性は、比較的低いのではないだろうか。
「比較的」とは、電子媒体と比較して、ということだ。

四半世紀(25年)前のデジタル文書が、今でもまったく問題なく読める。
ただし、この文書がプレーンテキストだから、であるが。

CP/Mベースのワープロ文書などは、まったく読むことができない。
CP/MなんていうOSがうごくコンピュータは、少なくともワシの周りにはない。
そのワープロ文書は320KBの3.5インチフロッピーディスクに保存してあるのだが、そんなメディアを読めるドライブも、存在していない。
そして、ト○ワードとかオア○スとかいったワープロ専用機のバイナリファイルは、特殊なコンバータソフトを用いて、運よくドライブが見つからない限り、読むことができない。

電子媒体は、ディスクなどのメディアの物理化学的劣化以外に、ハードウェア・ソフトウェアの進化に取り残されるという恐れがあるのだ。

先ほどの四半世紀前の文書も、MS-DOSベースのバイナリファイルだったものを、Windows 98 の時代にテキストファイルに書き出しておいたものだ。
ハードウェア・ソフトウェアの進化に対応するためには、テキストファイルにしておけば良かろう、と考えたからだ。
インターネットの文書管理システム「WWW」の記述言語であるHTMLが基本的にはテキストファイルなので、これは某ワープロソフトのように数年で消え去ることはあるまい、と直感したのだ(威張るほどのことではないが)。

こういう長期間使える形式のファイルを、フロッピーからハードディスクやCD-ROM、フラッシュメモリなどのメディアに移し変え続ければ、データを保持できるだろう。

さて、テキストファイルとPDFは、100年以上保つだろうか……。
いや、ワシの雑文や写真や絵が100年後にも残っていて欲しい、という欲はないのだけどね。

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