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2011/08/31

半減期

文部科学省の29日の公表資料によると、福島県の大熊町では、放射性セシウムの1平方メートルあたりの濃度が3千万ベクレルだったそうだ。

放射線管理区域の基準値が1平方メートルあたり4万ベクレルだから、その750倍である。
放射線管理区域とは、不必要に立ち入ってはならず、入る場合には放射線測定器を装着するなど、健康被害を受けないために注意が必要な区域である。

では、このまま放置して放射能(放射線を放射する能力)が弱まり、大熊町の放射性セシウムが放射線管理区域の値を下回るようになるのは、何年後だろうか。

半減期についての教養レベルの知識で考えてみよう。

この3千万ベクレルの放射線の源がすべて、半減期2年のセシウム134だとすると、2年放置しても「半分」だから1千五百万ベクレルになるにすぎない。
4年後に四分の一、8年後に十六分の一となる。
千分の一の濃度になるのにかかる期間は約20年となる。

半減期30年のセシウム137なら、千分の一の濃度になるのにかかる期間は約300年である。

文部省の資料では、セシウム134とセシウム137の比率がわからなかったので、20年と300年の間のどのあたりで千分の一になるのかは不明だ。

何らかの除染処理を行わなければ、現在年金で暮らしている人はもちろん、何世代も先まで、避難している人々は故郷に帰ることができない。
ひょっとすると、福島が元の姿を取り戻すころには、ワシもアナタもこの世には居ないかもしれない。

原子力発電所の事故とは、こういうものなのだ。

事故を起こさなくても、放射性廃棄物は残る(というか、いまも稼働中の原発によって廃棄物が作られ続けている)。
その廃棄物が生態系に影響を及ぼさない程度になるまで、いったい何年かかるのか。

参考までに、半減期と放射能が千分の一になるまでのおよその期間を挙げておく。

ヨウ素131……半減期8日、千分の一になるまで約80日
セシウム134……半減期2年、千分の一になるまで約20年
コバルト60……半減期5.3年、千分の一になるまで約53年
ストロンチウム90……半減期29年、千分の一になるまで約290年
セシウム137……半減期30年、千分の一になるまで約300年
プルトニウム239……半減期2万4千年、千分の一になるまで約24万年

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