虫鳴く月夜の散歩
夏の夜は、こんが花火や雷におびえるので、なかなか遠出ができない。
遠出といっても片道20分の丘陵だが、晴れれば空が開けていて気持ちが良い。
虫の声だけが、リー、リー、と細く響く中、月齢10.1の月明かりの道を歩く。
こんは道端のサインポストを気にするが、ワシは空の星のほうが気になる。
月の東側(左側)に明るい星が見える。
赤っぽい星だなぁ、と思い、あとで調べてみたらアンタレスだった。
さそりの赤い心臓である。
西に目を転じると、明るい星が三つ。
やけに尖った三角形を形作っている。
おとめ座のスピカとしし座のデネボラとうしかい座のアークトゥルスを結ぶ春の大三角形にしては、尖りすぎだ。
何か惑星がまぎれ込んでいるに違いない、と思って調べたら、土星だった。
しし座が雲の中だったので、おとめ座のスピカと土星とうしかい座のアークトゥルスを結んでしまったのだ。
丘陵から下る道を歩いていると、池を囲む林でアオバズクが鳴いた。
アマガエルもけたたましく鳴いたが、明日も晴れだろう。
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