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2011/05/07

想定外? 想定内?

福島第一原子力発電所を襲った津波が「想定外」だったという言い訳に関して……。

「何もかもがダメになるといった状況は考えなくてもいいという暗黙の了解があった。隕石の直撃など、何でもかんでも対応できるかと言ったら、それは無理だ」
(元原子力安全委員長の発言。http://www.asahi.com/special/10005/TKY201103300512.html より)

イヤイヤイヤイヤ、確率からいったら、「千年に一度の津波」と「隕石の直撃」じゃあ、桁が違うんじゃないか?

それに、隕石を待つまでもなく、人工飛翔体がピンポイント攻撃を仕掛けてくる可能性は、遥かに高い確率でありうるのではないか?
とくに福島第一原子力発電所の事故で明らかになったように、原子炉建屋内の使用済み核燃料は圧力容器や格納容器のように密閉されていないわけだから、原子力発電所をピンポイント爆撃するのに、核ミサイルなどの大げさな兵器を使う必要もない。
適当な重さの弾頭を高空から落としてやればいいだけだ。
ちょうど、隕石のように。
その運動エネルギーで建屋の天井に穴を開け、使用済み核燃料棒やプールを破壊し、水素爆発なりを誘発させて、一帯を放射性物質で汚染することができるだろう。

まったく、冗談じゃない。
「隕石の直撃」は想定外だとしても、上空から「何かが落とされる」ことも想定外だったのだろうか?
もしも、想定外ではなく、想定していたとして……どういう対策が考えられていたのだろうか?
まさか、面倒くさいから考えない、お金がかかることが「想定」されるから考えない、という思考停止に陥っていたのではあるまいね。

ウチから西へ80kmのところにある中部電力の浜岡原子力発電所は、10mの砂丘を設けて津波対策としている。
近い将来「必ず」起こる東海地震によって発生する津波の高さは、8mと想定しているそうだ。
もっとも、この想定が甘いことは中部電力も承知していて、高さ12mの防波壁を建設するという。
12mまでは想定内、それ以上は想定外、ということだろうか。

しかし、東北地方太平洋沖地震の規模がこれまでの地震学で説明できないことから、当然、東海地震の規模も見直す必要があるそうだ。

いかなる高さの津波が到来するか予測不能なのだから、「この高さなら大丈夫」という想定も不可能だ。
つまり「12mを超える津波は想定外」という言い訳は、科学的には成り立たないわけである。

もちろん、地震の揺れそのものの大きさも、予測不能である。
そもそも、浜岡原子力発電所で想定されている揺れの大きさは、ちょっと小さいのではないか、とワシは考えているのだが。

「東海地震+浜岡原発 ~ 原発震災を防ぐ全国署名」に協力して、浜岡原子力発電所を止める運動をしたほうが良いかなぁ……などと考えながら、こんとの散歩から帰ってきたら、ビックリするようなニュースが。

菅首相、浜岡原発の全原子炉運転停止を要請
https://www.nikkei.com/article/DGXNASFS0603I_W1A500C1000000/

これはちょっと想定外。
想定していたよりも早く、日本社会は脱原発に向かうことができるだろうか。

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