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2011/03/03

ネットカンニングと「教えてクン」

京大などの入試で発覚したネットカンニング。
容疑者が特定されたようなので、手口は近いうちに明らかになるだろう。

入学試験の実施時間中に、入試問題を外部に持ち出し、解答を作成し、受験生に知らせる。
有史以来、試験官がグルだったり、ダミーの受験生がトイレに立つ振りをしたり、途中で入れ替わったり、とまぁ、いろいろな方法があったらしい。

その手段がアナログからデジタルになったことだけが、今回の「犯罪」の目新しい点ではない。

無関係な、善意の人たちを巻き込み、解答を作らせたという点が、これまでにないところだろう。

さて、ここ何年か、調べもののために検索エンジンを使っていて腹が立つのは、質問回答サイトがやたらとヒットすることだ。
質問回答サイトの回答は、正しいとは限らない。
もちろん、中には出典まで明示した見事な回答もあるが、あくまで少数だ。
個人的な感想や伝聞を答えちゃっている場合もよく目にする。

しかも、同じ質問と回答が、異なる質問回答サイトに「引用」されていて、いくつもヒットする。
検索サービスやポータルサイトで、同じ質問回答システムを使っているからだろうが、煩わしいことこの上ない。

検索結果からゴミ情報をより分けるのに費やす時間が、だんだん増えているような気がする。

質問内容も、なんだこれは、というものが多い。
もちろん、わからないことを人に尋ねることそのものは、正しい行為である。
しかし、ちっとは自分のアタマを使いなよ、と言いたくなるような質問が多いのだ。
マニュアルやヘルプで調べれば一発でわかるだろう、というような質問が投稿され、それに的外れな回答が付き、そのコピーがネットにいくつもいくつも出回る。
じつに耐え難い。

昔話になるが、インターネット(ネットワークのネットワーク)ができる前の、「パソコン通信」の時代。
パソコン(当時はPCとは言わなかった)で使えるネットワークが電話回線経由のみだったころ……。
ネット接続は従量制で、チャリンチャリンと小銭の落ちる音が聞こえるような感じだったから、いかに短時間に必要な情報のやりとりするかが課題だった。
当時は、他人の接続時間を浪費させることは犯罪的だったのだ。

そのため、いいかげんな質問や、ヘルプを見ればわかるような質問をすると、他の参加者に叱られた。
ましてや、複数の掲示板に同じ質問を投稿する「マルチポスト」なんかは、常習者は管理人から出入り禁止処分に処せられたりしたのである。

当時、こうした困った輩に冠せられた呼び名が「教えてクン」である(「教えてチャン」もいた)。
誰しも、要領を得ない質問をしてしまったり、なかなか回答が得られないことに焦れてマルチポストしてしまうことがあったりするが、叱られたり諭されたりするうちに、ネットの流儀を学んでいく。
やがては、適切な質問を返したり、初心者を指導する側に回るものだ。
ところが、「教えてクン」にはそういう学習機能がないらしく、総スカンを食った挙句に捨て台詞を残して消えて行った。
今回のネットカンニングの報道を見ていて、回答者の善意をないがしろにする「教えてクン」を思い出した。

入試問題にしろ塾の宿題にしろ、自分で考える前にネットに投稿してしまう、という行為をすること自体、救いがたいことかもねー。

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