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2010/12/10

金星探査機『あかつき』を叩け

金星探査機『あかつき』は、12月7日の減速に失敗、金星周回軌道に乗れなかった。
JAXA のみなさんは、さぞかし、じれったい思いでいることだろう。
『あかつき』のところまで行って、ちょいちょい、と直してやれたら良いのに、と……。

ワシも7日夜、なかなかデータが送られてこないとき、テレビを見ながら「一発叩いてやれば正常に戻るのではないか」などと考えた。
もちろん、昔のテレビやステレオコンポと違って、最近の機器は回路の集積度合いが進んで部品点数が少ないから、叩いてどうこうなるものではないだろうが。
なお、PCを叩いてはいけません。ハードディスクなどの可動部分が損傷します。携帯電話は可動部分が少ないので、落としたくらいでも壊れないけど。
打ち上げの衝撃に耐えた『あかつき』も、叩いたくらいでは壊れまい(カミさんには健気で可哀想だから叩かないで、と言われそうだが)。

それよりも、報道で気になったのは『あかつき』を「衛星」と言っていたニュースキャスターが居たことだ。
「衛星」とは、自然・人工を問わず、惑星の周りを公転する天体のことである。

金星周回軌道への投入に成功し、金星の周りを回るようになっていたら、探査機『あかつき』は「衛星」となっていた。
しかし、金星周回軌道に乗れなかったので、「衛星」にはなれなかったのである。
もちろん、地球から金星に向かっている間も、「衛星」ではなかった。

では何なのか?

答えは、「人工惑星」である。
自然の惑星については大きさや形状に定義があって、冥王星が惑星扱いされなくなったことは記憶に新しい。
「人工惑星」は、惑星の周りではなく、太陽の周りを公転する人工の天体である。
ちなみに、衛星も惑星も恒星も、銀河も星間ガスもブラックホールも、彗星もその塵も、スペースシャトルも宇宙ステーションも惑星探査機も捨てられた燃料タンクも、宇宙空間にある物体はすべて「天体」である。

『あかつき』はいま、人工惑星となって金星の公転軌道近くを飛んでいる。
あと6年たったら、『あかつき』の公転軌道は金星の公転軌道と交差する。
そのときふたたび、『あかつき』は金星の衛星になるべく、減速を試みることになるだろう。

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