« 月を見る | トップページ | 西湖の水底から »

2010/12/27

古いFDのデータを救出した

来年3月で自治会役員の任期も終わる。
ということで、金庫から会員名簿を引っ張りだして、次年度の役員候補者を探した。
そのとき、副会長がマル秘印の書かれたフロッピーディスク(FD)を見つけた。

「こういうフロッピーのデータって、ほかの媒体に移しておかないと、読めなくなっちゃいますね」
「最近のパソコンには、フロッピードライブがないからね」

というわけで、ワシが FD を自宅に持ち帰り、CD-R に焼くこととなった。
ウチのメインマシンは2003年製で、ネットでオーダーするときにFDDを追加してあるのだ。
FD で起動できない PC は怖くて使えなかったのである(当時の話。現在は、CD 起動や USB 起動という手が使えるので、起動用 FD なんてものはいちいち作成していない)。

残念なことに40GBあるハードディスクがほぼ一杯、残り1GBを切ってしまっていて、CD-Rを焼くには不安な状態だった。
データをネットワークディスクに待避したり、すでにバックアップ済みの古いデータを削除したりして、4GBを確保。

やれやれ、やっと目的の作業に掛かれる、と FD をセット。
ところが、3枚の FD のうち2枚が読めない。
OSが「初期化しますか?」と聞いてくるので、これは読み取り不能な形式(フォーマット)で初期化されているな、と気付いた。

FDに格納されているのは2006年のデータのはずだが、それ以前に初期化されたの可能性もある。
すると、NEC の PC-9821 とか、その後継機種とか、とにかく古いフォーマットである「1.2MB」なのではないか?

現在、ほぼすべての PC で読み書きできる FD のフォーマットは、720KB か 1.44MB である。
ところが、日本では1980年代から、640KB と 1.2MB のフォーマットが使われてきた。
そのため、国産の一部の PC では、古くからのフォーマットである「1.2MB」を読み書きできるものがある。
いや、FDD そのものが搭載されなくなっているので、「昔は、読み書きできるものがあったのだよ」というほうが正しいだろうか。

たしか、義父からもらったノートPC、LaVie は NEC 製だから、1.2MB FD が読めるのでは? と思ったが読めず。
NEC のサイトのサポート情報のページで、フロッピーディスクコントローラとドライバが、ハードディスクに保存されているが設定されていないことを知る。
手順通りに設定したが、駄目。
Windows XP と相性が悪いのだろうか。

……ということで、現役を引退して物置部屋に突っ込まれていた Windows 98 デスクトップを引っ張り出し、電源を接続して起動。

いや~、遅い遅い。
ネットワークにもつながっていないし、ウィルスチェックもしていないはずなのに、遅い。
Windows 98 ってこんなだったっけ、と思いながら起動を待ち、FD をセット。

……読めた。
すかさず、デスクトップにコピー。
引き出しをひっかき回して空いている FD を探し、1.44MB でフォーマットして、デスクトップからコピー。

Windows XP マシンに戻って、FD の中身をすべてハードディスクにコピーし、CD-R に焼いた。

これで 1.2MB の FD からデータを救出できたが、全部救出できたわけではなかった。
コピーに失敗したファイルがあって、これは壊れているか、アクセス権が設定されているようなので、諦めた。
なんといっても、Excel(拡張子 xls)だけでなく、「wj2」なんていう拡張子のファイルもあるのだ。
知る人ぞ知る、Lotus 1-2-3 のワークシートである。

CD-R に保存しておけば、DVD ドライブや BD ドライブでも読める仕様なので、しばらくの間は安心だ。
しかし、中身のデータファイルそのものが、アプリケーションソフトのバージョンアップや衰退に伴って読めなくなってしまう可能性がある。

こうして、読めなくなることによって事実上「死亡」するデータがある。
生き残っていくデータは、常に使われているデータ、アプリケーションとともに書き換えられ続けるデータだけ、ということになるのだろうか。

なんとなく、生物が持つ DNA のことを思い浮かべた。
絶滅した生物とともに失われた DNA、進化の過程で捨てられた DNA は、どれくらいあるのだろう?
いま、生物多様性が重要視されるのは、失われる DNA、つまり生物のもつデータの中に、すごく重要なものがあるのではないか、ということに、人類がようやく気付いたからなのである。

|

« 月を見る | トップページ | 西湖の水底から »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 古いFDのデータを救出した:

« 月を見る | トップページ | 西湖の水底から »