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2009/12/31

大晦(おおつごもり)と儀式

昨日から年末年始の休みに入った。
買出しに出たりしたが、まぁ、どこも店は混んでいること。

今年の1月2日に「正月の意味」について考えた。
結論:自然科学的には、何の意味もない。

ところが、2010年1月1日には、日本の歴史始まって以来、初めてという出来事があるそうだ。
午前4時ごろ部分月食が起こるのだ。

江戸時代までは太陰太陽暦だったから、元旦は「立春の後、雨水前後の新月の日」なので、月食になりえない。

……えーと、月食は太陽と月の間に地球が入って起こる現象、ってことは皆さんご理解いただいているよね?
いっぽう新月のとき、地球から見ると太陽と月は同じ方角にあるから、日食になることはあっても月食にはなりえないのである。
このあたり、小学校の理科の知識なのだが、大学を出ていても怪しい人がいて、ときたま愕然とするので、念のため補足しておく。

さて、明治以降、1月1日が満月になる「機会」ができたわけだが、これまで1月1日が満月で、しかも月が地球の影に入り込むことが、一度もなかった、というわけだ。

こういう話は、「へー」とは思うが、よく考えたら、何の意味もない。
太陰太陽暦から太陽暦に切り替えたから起こる現象(というか、状況)なのであって、自然現象そのものではないし(月食そのものは面白いんだけどね)。
だいいち、正月そのものには自然科学的に何の意味もないのだから、まぁ、いわば詩的感傷みたいなもんである。

もちろん、面白がる人をけなす意図があってこういうことを書いているわけではない。
何事にも意味があると思っちゃダメだよ、と言いたいだけである。
意味があるように装っていて、さも一大事のように扱われていても、じつは何も意味がないことって、たくさんあるのだ。
そこのところで騙されちゃうと、(約)70年前の戦争のようになってしまうからね。

だから、何事も斜に構えて、意味があるのかどうか考えてみる、ということは大切だと思う。
その上で、自分と違う意見の人ともニコニコと付き合う、というのが理想である。

ところで、精神疾患の一つに強迫性障害(強迫神経症)というものがある。
自分でもバカバカしいと思いながらも頭から離れない強迫観念、強迫観念に駆られて繰り返してしまう強迫行為がその特徴である。
例えば、店の駐車場に車をとめた後、店に入ろうとしたところで車の鍵をロックしたかどうか気になり、「必ず」車まで戻って確認する、とか。

これが気になりすぎて、何度も何度も駐車場に戻り、本来の目的である買い物ができなくなるようだと、治療の必要な強迫性障害となる。
程度の軽い強迫観念や強迫行為は、誰にも見られるものなのだ。
じつは、この例に挙げた行動はワシがしょっちゅうとる行動である。
ほかに、布団に入ってからガスの元栓を締めたか気になって起き出す、なんてこともある。
皆さんの強迫行為にはどんなものがあるだろう?

さてさて、強迫行為の手順が固定化してしまった場合、それを「儀式」と呼ぶ。
(重度の)強迫性障害の場合、右足から踏み出さないと道路を渡れないとか、ドアの取っ手は消毒してからでないと触れない、とか……。

じつは、正月を祝うというのも精神医学で言う「儀式」にあたるらしい(もちろん、程度が軽いものであるが)。

紅白歌合戦を観ないと年を越した気がしないとか、初詣に行かないと新年を迎えた気がしないとか、そういうことも、心の病気なのかも知れない。

……ということで、「正月はただの長い休み、朝から酒を飲んで旨いものを食ってよいだけの休日に過ぎない」とほざくワシを変人と思ってはいけないのだよ。

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