« 実験計画……挫折しそう…… | トップページ | 飛び出せ!科学くん »

2009/03/26

進化する進化論

昨日一日かかって、日経サイエンス2009年04月号を読んだ。


「加速する人類進化 未来のホモ・サピエンスは?」



人類が絶滅しなければ、次のいずれかの道をたどるだろう。


均衡:人種が入り交じって多少の違いは出るが、今と大きくは変わらない。


新人類の誕生:地球かほかの惑星で新たな人類が進化する。


機械との共生:機械と人間の脳を統合した集合的知能ができる。それに人間性があるかどうかはわからない。


……う~ん、ほとんど SF だねぇ。
というか、SF で可能性を考えていたような事態に、現在突入しつつある、というべきだろう。
オリジナルの人類と、遺伝的に改変された人類と、機械化された人類の共存……というシナリオも考えられる。
すでに、ブルース・スターリングの『スキズマトリックス』などに書かれている未来だけどね。


「進化心理学の4つの落とし穴」


現代人の脳と心は、狩猟採集民だった石器時代の祖先と変わらない、という仮説に基づいて、現代人の心理を説明しようとするのがポップ(通俗)進化心理学である。
著者は、このポップ進化心理学は問題点を抱えていると指摘する。


ん~、こりゃ難しいところだね。
こと脳の構造に関しては、数万年前からほとんど変化していないだろうと思われるが、その脳のはたらきは環境との相互作用があるからねぇ。
狩猟採集民の生活パターンと、男女の行動や心理の性差とは関連があるように見えるが、それが本当に進化心理学的に説明できるのか、それとも確証バイアスによって「関連があるように見えているだけ」なのか、そのあたりも研究されているのだよね、きっと。


「実社会に生きる進化生物学」


「学校で習う理科や社会なんて、世の中に出たとき役に立たない」なんていうことを不勉強の言い訳にする中高生や、その親は多いようだ。
しかし、それは事実ではない。


「進化」の研究とそのスピンオフだけ考えて見ても、いろいろあるのだ……。


科学捜査(DNA解析)、感染症の治療(病原体の系統学的分析)、ダーウィン医学(進化の過程で生じた身体の不具合への対応)、コンピュータ・ソフトウェアの遺伝的アルゴリズムによる問題解決、メタゲノミクス(生態系の全DNAの総体)の解析による相互作用の研究……。


より安全で快適な生活を望むなら、理科や社会の勉強を嫌がってはダメだよね。

|

« 実験計画……挫折しそう…… | トップページ | 飛び出せ!科学くん »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 進化する進化論:

« 実験計画……挫折しそう…… | トップページ | 飛び出せ!科学くん »