« 「美しい日本」の「国技」 | トップページ | インターネット回線を変えた »

2007/10/04

マグネシウム社会

『日経サイエンス2007年11月号』を読んでいる。
その中の矢部孝(東京工業大学)「太陽光レーザーが拓くマグネシウム社会」は読んでいてわくわくしてきた。

太陽光をプラスチックの平面レンズ(フレネルレンズ)で集めて太陽光励起レーザー素子に注ぎ込み、数万℃の高温の近赤外線レーザー光を得る。
それだけでもすごい話なのに(話だけではなく実証実験中だ)、その高温を利用して社会のエネルギー基盤を変えてしまおうというのである。

四半世紀前に「水素エネルギー社会」が提唱されたとき、すぐにでも化石燃料をエネルギー基盤とする社会が変わるのではないかと、大いに期待したものだ。
しかし、水素はなかなか扱いづらい物質であるため、実用化への道のりが長かった。
町のスタンド(エネルギーステーション)では、やっぱり水素ではなくガソリンを売っている。

それが、ガソリンスタンドがなくなり、コンビニでマグネシウム燃料パッケージを買うようになるというのだ。
もちろん、利用後の酸化マグネシウムは、パッケージのまま店に持って行ってリサイクルに回す。

マグネシウムの酸化を利用した燃料電池は、排気ガスを出さない自動車(電気自動車)などに使える。
マグネシウムを燃焼させて火力発電などの熱源に使うこともできる。
石炭よりも効率は良くないらしいが、二酸化炭素を排出しないので、地球温暖化の対策になる。

マグネシウムを燃焼させると、酸化マグネシウムになる。
その酸化マグネシウムから酸素を取り除き、金属マグネシウムに戻すのに、近赤外線レーザーの生み出す高熱を使うのだそうだ。

かつて期待された水素は、低温超伝導ケーブルネットワークの冷却材兼燃料として供給しようという構想)もあり、いまも実用化が検討されている。
しかし、テロの危険などを考慮すると、水素を都会に持ち込むのは考えものだ。

水素ではなく、マグネシウムがエネルギー基盤を変える本命となるのだろうか。

|

« 「美しい日本」の「国技」 | トップページ | インターネット回線を変えた »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 「美しい日本」の「国技」 | トップページ | インターネット回線を変えた »