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2006/12/13

ATMのユーザビリティ

税務職員かたり、振り込め詐欺 女性が600万円の被害という事件が起こった原因の一つに、ATMのユーザビリティの悪さがある。
この事件では、「税金を還付する」と言われてATMの「振込み」ボタンを押してしまったことので、自分の口座の預金を詐欺師の口座に振り込んでしまっている。

銀行のATMで、最初にどのボタン(の画像)を押したらよいのか、戸惑った経験はないだろうか?
ボタンの表示は、だいたいどこのATMでも、「ご入金」「お振込み」などとご丁寧な名詞になっている。

仕事上、Webユーザビリティについて勉強していたら、「ボタンの表示には名詞ではなく動詞を使ったほうがよい」という記述があった(出典は忘れてしまったのだが)。
しかも、長くなってもよいから、そのボタンを押したら何が起こるのかを明確に示すべきだ、という。
一般的な「送信」とか「戻る」とかいうボタンでは、何が起こるのか判らないので、ユーザビリティが低いのだそうだ。

これに従えば、「お振込み」は「相手の口座に振り込む」としたほうが良いだろう。
こういう表示になっていれば、この事件は起こらなかったように思う。
この犯行は、ATMのユーザビリティの不備に由来する脆弱性を突いたものだとも言えるだろう。

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