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2006/04/15

商品は「進化」する

昨日の記事「携帯電話の進化と退化について考える」が(例によって会社で昼休みに書いたせいで)ちょいと舌足らずなので、補足しておこう。

「携帯電話は(生物ではないが)進化している、と言えるのかも知れない」
と書いたが、これは
「進化した携帯電話登場!」
という宣伝文句での「進化」の使い方が正しい、という意味ではない。

「進化」という言葉を、「進歩」「高機能化」「多機能化」という意味で使っていたら、やっぱり間違いなのだ。
ワシが言いたかったのは、「市場」という環境で生き残ることができた携帯電話は「進化した」と言えるだろう、ということだ。
だから、一般的に「退化」とみなされる「単機能化」も、「進化」なのだ。

そういう意味では、「市場」において淘汰圧にさらされる商品は、必然的に「進化」する。
じつはこれはワシのオリジナルのアイデアではなく、国立遺伝学研究所の五條堀先生から聞いた話や、ドーキンスの『利己的な遺伝子』で述べられている「ミーム(意伝子)」について思ったことに基づいている。

もちろん、商品はメーカーの意図どおりに「進化」するのではない。
市場に受け入れられたものだけが生き残るのだ。
そこで、商品は環境(市場)に合わせて様々に「分化」する。
多様な携帯電話や自動車を見ると、そのことが判る。
自動車など、イヌ並みに多種多様な品種に分化している。
速さに優れたもの、大きさに優れたもの、小ささに優れたもの、燃費に優れたもの、生産コストに優れたもの……。
それぞれ、ニッチ(生態的地位)に合うように進化したのだ、とは、言ってもよいだろう。
……なかには、メーカーの意図とは異なり、「高性能なのに絶滅した種」や「原始的形態なのに生き残った種」なんてのもありそうだ。
……進化とは、そういうものなのだ。

ね、「進化」の本当の意味を知っていたら、「宣伝文句」には使えないことが判るよね。

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