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2005/09/04

野尻抱介『太陽の簒奪者』を読んだ

和製ハードSFは少ない。
まして、充分に「センス・オブ・ワンダー」を感じさせてくれる和製ハードSFは、ごく少ない。
野尻抱介の『太陽の簒奪者』は、そんな数少ない和製ハードSFの一つだ。

2006年11月9日、水星の太陽面通過の際、水星上に生じた「塔」が発見される。
じつはこれが、水星上に建造されたマスドライバーから発射された無数の微小な物体で、それはやがて太陽を取り巻くリングを形成する。
そのリングに太陽光をさえぎられた地球では、環境の急激な変化に襲われる。
リングを建設したのは何者か? リング建設の目的は何か?

第一部でリング建設者の故郷とリング建設の「目的」が明らかになるが、そこから新たな課題が生じる。
人類の存亡にかかわる大きな問題が。
そして第二部へ。

……というわけで、本書を読んでいない人にとってはネタばれになると悪い気がするので、この先何を書くかちょいと迷うなぁ。

ファースト・コンタクトを描いたSFだが、「異星人の意図がまったくつかめない」、「コミュニケーションの糸口が見つからない」、「異星人(エイリアン)は本質的に異質であるはずだ」といったテーマは、スタニスワフ・レムを思わせる。
ちなみに、レムと言えば『ソラリスの陽のもとに』だが、映画で見るならタルコフスキーの「惑星ソラリス」(1972年)をお勧めする。ソダーバーグの「ソラリス」(2003年)は、「異質なもの」の描き方が弱いように思うので。

映画というと、本書を読むには、予め見ておいたほうがよい映画がいくつかある。
『2001年宇宙の旅』、『エイリアン』、『ミクロの決死圏』、『スターウォーズ』など。
また、予め読んでおいたほうがよいハードSFもいくつかある。まぁ、「予習」といったところか。
A・C・クラーク『2010年』『宇宙のランデブー』
ロバート・L・フォワード『ロシュワールド』
このへんは必須かな?

スタニスワフ・レム『ソラリスの陽のもとに』『金星応答なし』
ケヴィン・J・アンダーソン&ダグ・ビースン『無限アセンブラ』
ラリイ・ニーヴン『リングワールド』
ラリイ・ニーヴン&ジェリー・パーネル『神の目の小さな塵』
グレゴリイ・ベンフォード&ウィリアム・ロツラー『もし星が神ならば』
グレゴリイ・ベンフォード『夜の大海の中で』
……このあたりも読んでおくと、参考になるかも。

あともう一つ、AI(人工知能)が安易にしゃべらないのもいいねぇ。
ここから先は、やっぱりネタばれになるから書けないのだった。

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